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小さなライブハウスから、愛をさけぶ My Hair is Bad×サンボマスター 04.25

My Hair is Bad アルティメットホームランツアー 対バンシリーズ ×サンボマスター @横浜f.a.d

My Hair is Bad、サンボマスター。彼らは想いの乗せ方ややり方は違えど、どちらもライブ中観客に向かって泥臭く愛を必死に伝えている。その愛の深さはキャパ380人のライブハウスの箱の中を巡り渡るほどで、僕らの胸を何度も突き刺した。

彼らにとって横浜fadは一種の運命のようなものがある。2度も同じ対バンのライブが開催できなかったのだ。

一度目はコロナ、二度目もコロナ(バヤさんの感染)。さぞ歯がゆい思いが彼らにはあっただろう。

サンボマスターのボーカル山口さんはライブで何度もこう叫んでいた。

「3年経ってお前らが忘れちまったこと、今俺が教えてやるよ!お前らはクズじゃないってことだ!戦争も起きてコロナにもなったけど、お前らはずっと美しいままだよ!ずっと輝いてんだよ!」

そう。思い切りライブハウスで叫ぶことも飛ぶこともこの数年叶わなかったのは僕らのせいではない。だが、この3年僕らは「自粛ムード」という集団心理でなにか悪いことをしたような罪悪感を抱えて生きていた。
「みんな家で大人しく過ごしているのに、お前は人が多いところになんで遊びに行くんだ」
「お前がライブに行って、俺(私)にうつったらどうするんだ」
そんなことを言われながら、はたまた影で思われているんじゃないかと怯えながら過ごしてきたのではないだろうか。

そんな僕らをサンボマスターは後ろから力強くも、優しく背中をさすってくれた。僕らが制限されながら過ごしてきた貴重な青春の3年間は無駄じゃなかったんだ。一気に報われた気がした。
傍から見たら、ありきたりな臭いセリフだと思うかもしれない。だが、あの泥臭く最高にロックでカッコイイ音楽に乗せながらぶつける想いは僕らの感情にグサグサ突き刺してくれたのだ。

一方My Hair is Badは、同じく愛を伝えてくれるのだが伝え方が全く違う。
「俺らはあんなレジェンドにはなれないから、戦争のこともコロナのことも話せない。お前らが美しいとか、クズじゃねえぞとかも言えない。だけど、1個だけ伝えに来た。昨日ダメでも、明日ダメでも今夜だけは大丈夫にしてやるから」

サンボマスターは背中の後ろからドンと後押ししてくれるイメージ。逆にMy Hair is Badは隣に寄り添いながら、僕らの弱さを抱きしめながら手を繋いで連れ出してくれる。そんなイメージだ。

僕らの弱さを知っているから、それを分かっているからとりあえず一歩踏み出そうと勇気づけてくれる。自分の弱さを痛感してどうしようもなくなった時、My Hair is Badは手を差し伸べてくれるのだ。

社会人2年目になり、本格的に営業デビュー。新人という肩書きが取れ一気に責任や求められることが増えた4月。正直重圧に押しつぶされそうで、精神的に限界が来ていた。ご飯を食べても美味しくない、大好きなサウナに行っても気持ちが晴れない。そんな惨状だった。そんな僕をサンボマスターが、My Hair is Badが助けてくれた。汗臭いライブハウスで叫びながら、涙が止まらなかった。心が折れそうでも彼らの音楽があれば、また一歩進めそうな気がした。

超汗臭くて、息が苦しくなるほど蒸し暑くて、泥臭い空間。それがライブハウス。そんなライブハウスだからこそ味わえる演者と観客の距離の近さ。物理的にも精神的にも。こんな狭い空間でなければ想いはこれほど自分の胸に届いていなかっただろう。

2023年4月25日。23歳、もう青春時代とは言えない年頃に差し掛かっている。でも、今日は世界の誰よりもどんなJKよりも青春を謳歌したと胸を張って言える。この青春の1ページが、明日からの自分をきっともっと強くしてくれる。椎木さんが「強さは優しさ」と言うように、もっともっと優しくなれる。強くなれる。そう痛感した一日だった。

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