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武士さながらだった侍ジャパン

侍ジャパンってめっちゃいい名前だよね。今回は特に、名に1ミリも恥じない活躍だった。一人一人が自分の出来ることを全力でやって次に繋ぐ。武士さながらだったなあ。

今日は有給取って実家でWBC決勝を見た。
あ、でもWBCのために有給取ったわけじゃないよ?

本当は月曜日に有給取る予定だったんだけど、会社の送別会月曜にやるって言うから仕方なく水曜日にしたんだよね。まあ会社の金で飲み食いできるし、お世話になった先輩だしいいかなーみたいな。(偉そうでごめんけど

そんで後になってWBC決勝の日なことに気づいた。でもここ2大会はいつも準決勝で負けてたし、まあ2日おきに2連休あれば嬉しいなーってノリだった。

それまではさ、WBCとかオリンピックとかワールドカップとかあんま興味なかったんだよね。千葉ロッテっていうプロ野球球団が好きなんだけど、別に贔屓のチームが出るわけじゃないし。それに日本代表って言ったってさ、あの人達は野球人のトップオブトップ、ほんのひと握りのすげー人ばっかで我々凡人とは雲泥の差。彼らが勝ったから、僕ら日本人は強いわけじゃない。我々一般人は今日も上司に怒られて、仕事辞めてーって心の中でブツブツ言いながら頭を下げる。何も強くない。強いものに巻かれる弱者でしかない。そんな僕らと実力で世界と戦う彼らは全くの別の生き物。彼らを応援して現実逃避して、強い気になってるだけなんじゃないの?彼らに重ねて自分も戦える気になってるだけなんじゃないの?そう思ってた。

でも、今回のWBC見てマジで感動した。有給取って本気でよかった。違うんだよ。彼らが必死に戦う姿見て、俺らも頑張んなきゃって背中押してくれるんだ。朝、日の光を浴びて「あーだるいけど今日も頑張るか」って思わせてくれるようなものなんだ。みんな既にそうなんだろうけど、斜に構えがちな自分は素直にそう思えてなかった。

でも、別に僕は今回のWBCで優勝したから感動したわけじゃない。野球というスポーツを通じて、人徳や信頼、人と人のつながりの偉大さを感じたから。臭いかもしれんけど。

まず、言いたい。今回のMVPは間違いなく栗山監督だ。彼は期待できると思った人に対して、全幅の信頼を寄せる。誰に何を言われても決して曲げない。自分の信念をひたすら信じる姿勢。「彼と話したらみんな好きになる」と1番に置き続けた初の日系アメリカ人ヌートバー。いくら不調でもクリーンナップに置き続けた村上。絶対無理だと言われた二刀流に挑戦させ、必死のプレゼンでメジャー希望だった高校生を日ハムに入団させ見事育てた大谷。もちろん他の選手もそう。他の監督ならここまで頑固な采配はしないだろう。負けたら終わりの短期決戦において、ここまで出来る監督はなかなかいない。でもその栗山監督の思いは選手たちにも届いて、選手が全力で応えた。

僕らが普段生きている中で、忘れかけていたことを思い出させてくれた。僕らはどこかしらで人を疑い、自分のことだけを考えて生きているんじゃない?チーム内で浮いていた宇田川選手のような人に、気にかけて仲間に入れられているだろうか?

でもあそこまでは無理だ。それが出来たら苦労しないもんね。せめて、自分が信用できると思った人には身を預けるくらいの気持ちで信じてみようかな。そしたらその分、誰かも自分のこと信じてくれるかもしれない。

僕は彼らのようにはなれないけど、明日からもうちょっと周りの人を信じて仕事してみようかなあ。そう思えただけでも今日有給とった意味はあったよね?!

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