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【与太雑記】ゲーティアはなぜビーストになった?(課題編)

 「FGO」において第一部のラスボスたる魔神王ゲーティア。第一の獣として人理に関わる異常を引き起こした引き金の片割れ。ソロモン王が作り上げた『最初の使い魔』である彼らが、どうして人理焼却を実行したのかについては「FGO」第一部の「終局特異点ソロモン」で描かれた通りだ。
 人間の不完全性を憎んだ彼らは死の概念の存在しない世界を求めた。人理焼却とはあくまでそのための手段である。独自に設定した冠位指定、魔神柱の因子を持つ血族、歴史を乱す聖杯と特異点。これらも全て人理焼却による人類総エネルギー化事業を進めるための手段に過ぎない。であれば彼らが人類悪ビーストと化したのも目的ではなく、手段と考えるのが自然だろう。今回は、ゲーティアがどうして人類悪ビーストになる必要があったのかについて考えていこうと思う。



序文:ゲーティアの大偉業に必要なもの

 死を恐れ、嫌悪したゲーティアは創世記のやり直し……死の概念の存在しない惑星を創造しようとした。46億年の過去、太陽系に地球が誕生しようとした瞬間に立ち会い、天体創造に使われるエネルギー(惑星の魂)を取り込み、自分自身が新たな天体となる。それが彼らの大偉業の概略だ。それこそが人類悪ビーストという強靭な霊基であった。

時間旅行の課題

・魔力量

 魔術の原則は等価交換。時間旅行には膨大なエネルギー、魔力が必要となる。本来であれば46億年もの過去に跳ぶための膨大な魔力など地球上には存在しない。ゲーティアはその存在しないエネルギーを得るための薪として人類史を選んだ。
 紀元前1000年から西暦2016年もの3000年に渡る人類史。その全てを魔力に変換し、現在から過去に遡る形式で何度でもほぼ無尽蔵に抽出することが出来れば、時間旅行のための魔力、『光帯』を用意出来る。だがそれは原初へ至るための燃料を得ただけの話。それだけではゲーティアの偉業は成し得ない。

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