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チームDTM 高校生レコーディングが配信リリースに近づいてきた

今、自分がとてもワクワクしながら取り組んでいるチームDTM高校生のレコーディング ボーカルを録り終え 全体の75%が収録完了した
後1日、日程が確保できればミックスに移行できそうだ
年内に録り完了まではいけなかったが、春にリリースという目標は射程圏内へ

下記記事がチームDTM高校生 配信リリースプロジェクトの詳細

学業、テストにバイトで多忙な高校生と、納期に追われているエンジニアで講師 クリエイターの自分が時間を擦り合わせながら進めている状態

とても良いペースで進んでいる

1人1人を個別に収録してしまえばもう少し早く完成する事はできるけど、作曲者の意向を無視した様な制作はしたくないので予定を合わせて可能な限り全員で取り組んでいる

明確な成果を求めている訳ではなく、クリエイティヴな事に取り組んでいるので、効率だけを重視する必要は無い
全員お互いに対してフラットに提案したり口を出せる事が一番良い状態だと判断した

逆に、手続き的な部分とかはとにかく省いていきたい

先日はボーカルの収録

ほぼワンテイクで終わった
返しの確認して、ダブルとって 終わり

準備が良かったので、前日はがっちり仕込みしてたんだろうな、、
と思っていたら、クッキーを焼いていたらしい 笑 凄い余裕
そして美味しく頂いた あざした

サンタはいた
神は居ない

全員、本格的にリリースに向けたレコーディングは決して慣れている環境では無いと思うけれど、皆 度胸がある

撤収の準備をしていたら「最終日のレコーディングを前倒しでやってしまおう」と提案されたので「時間ギリギリまで是非やってみましょう」と挑戦した

チャンスがあるなら貪欲に録ってみよう

このボーカル収録終了予定の2時間後に次のレコーディング現場に向かう予定だった
すすきののバーがCMで使うオリジナルソングの収録が迫っていて、そこまで距離的にも遠くないので2時間録れそうな気もしたけど、冬の北海道は移動に想定外の時間がかかる事もあるので30分保険をかけた
(案の定吹雪で軽く渋滞した)

ボーカルの収録が瞬殺だったので、時間があるならチャンスと挑んでみた
時間ギリギリまで最後のパートの収録を攻めた

そして、ここに来て初めて躓いた

急遽だけど出来ますか?という姿勢が良いし 課題を前倒しで発見できたので、それ含めやってよかった

なので、遂に自分の出番が回って来た気もする

今まで高校生から50代で現役のバンドマンの方々までレコーディングしてきたけど、この高校生プロジェクトはハイスコア

準備が良いというか、こちらで先回りして準備していたバックアップのプランはここまで、まだ一度も提示していない

レコーディングは楽しい 沼

いざ卓の前に座ってこちらが「レコーディングの準備完了です」と伝えたら相談されるのはモニター(返し)やクリック(メトロノーム)の音量 せいぜいその位

あとは高校生主体で制作が進み、逆にこちらが指示される

「〇〇の所から録りなおしで」
「今のテイクは保険で残しでもう一度弾きます」

なんて、頼もしい限り

個人的に嬉しいポイントは講義の内容を理解して貰えている所

鍵盤もほぼワンテイク


「このフレーズだけ残しでここだけ、もう一度重ね収録で」なんて言われる
それは春から夏にかけて自分が授業で扱った内容 パンチイン という内容

「DTMでは録音した音源を部分的に手術する事も可能です」

この概念を自分で教えた事も覚えているし、しっかり応用出来ているのが本当に素晴らしいと思いながらここまでレコーディングを進めて来た

なので、正直、逆に良い意味で投げやりになっている面もある
「あとテキトーに任せておいたら終わるんじゃねえか、、笑」
とか、いい方向に舐め腐っている自分が居た このチームを信頼している

なので、ここに来て初めてレコーディングに躓いたという事でエンジニアとして自分の需要が生まれた瞬間かもしれない

こういう時にプレイヤーが出来るテクニックの範囲を把握して応用する提案
時間をかけずに最短 最善 最良の方法で収録する方法を提案するのが自分の仕事だ

今までも「考えて来たギターソロが録れません」「ハイトーンが出ません」
という相談を何年も受けて来たので、腕の見せ所
見せ所と言っても
考えたフレーズが弾けない事やハイトーンが出ない事は、事実なだけでもうどうしようもない

解決策としては、弾ける様にスキルを底上げするか、手持ちの技術で曲にマッチするフレーズを探り当てる事 等が考えられる
ハイトーンが出ない時は音を下げるか機械で上げてリリースするまでに扱える音域を増やす
デスボイスだって絶対ノドに良くないけど出なかったら息を吐かずに吸いで出してもらう事もある

要は結果に直結すれば良いので、考える事は割と少ない
意見の分かれる所だと思うが、これは自分がプレイヤーでもあるのでしっかり芯を持って貫いている所
「俺はやってる 毎日やってる 嫌になるほどやってきた」
そう思っている自分
「だから、、、今日出来ない事は今すぐには絶対できねえ笑」

この考え方は自分に対しても、人の音を録る時も曲げない

今回の壁は

・曲の構成を覚えるのが難しい
・考えたフレーズがレコーディングだと弾けない
・自分が把握していたデモ曲と、用意した譜面のコードがいまいち合わない

この3つだ

ただ、今回の課題は全て解決策が明確にあるので
・曲を完全に暗記する 曲の一瞬を切り取って聞いただけでどの部分が再生されているか分かるレベルまで
・弾けるフレーズの中で最適解を探す
・記号的に追っかける必要は無い 耳で聞いて判断する原点に回帰する

という解決策を提示してみた

レコーディングは難解だ
自分たちの時は情報が少なすぎて難解だったし
今は情報が溢れすぎていて難解だ

自分が高校生の当時は情報が少ないからセルフレコーディングは宅録クオリティから脱出する事がどうしても難しかったし、先輩のスタジオも商業施設というよりおっかない人たちの溜まり場だった

まだ景気がそこまで悪くなかったから、音楽系の会社ももう少しあったし
売れてるバンドは新人育成とかで大人がレコーディングスタジオに連れて行ってくれた だからギターとか扱ってる売れそうなバンドはスタジオに行けば正解を提示された

その一方セルフでやってる自営業のスタジオはハードコアやヒップホップ界隈が多かったのでギターロックを含め楽器メイン系のバンドマンは割と自分たちでやるしかなかった
なので、少ない情報を元に自分たちでやるしかなかった

今は情報が溢れている
どちらかというと情報を集めるより
良い情報を選択する方が難しいかもしれない

なので、時間が空いてしまいそうなので
この空いた時間に次のレコーディングの時に提案できる事を全て書き出して
会った時には当たり前のように次から次へと解決策を出来る様にするのが自分の次の仕事

しばらくバンド形態の収録が無かったので、当時仕事を任せてくれたバンドの仲間たちと共有した時間を思い出したり

歳をとり、結局音楽とずぶずぶな生き方を選択した自分
年末までずっと仕事していられる幸せみも感じる

部屋でずっとブツブツと沸々と

自分のルーツを大事にしようと思ったので、自分の音源を作る時は久しぶりにギター弾こうかな

そう思って深夜に帰宅してから、弦を張り替えてDAWの前に座って作曲を始めた自分は
一切ギターを弾かなかった笑

ルーツは変わらないけど、スタイルは変わるらしい笑

しょうがない 必要ないんだから

ここで「ぼくのすきなギターとそのおもいでたち」にしがみついたら進化を捨てる気がする

その年のとりかたはしたくない笑

自分が1番輝いていた時の姿で時が止まっているロックミュージシャンにはなりたくない

別に個人の趣味だから、絶対に否定しないけど
自分はなりたくない
その時の年齢に合った自然な自分で居たい笑

まぁ、もうロックのアイコンはギターじゃなくなる

「ジミヘンが平成に生まれたらギターなんか弾かねえ パソコン買う」
と先輩が言っていた話 今になってしみてきた笑

レコの話から脱線したので今日はこの辺で 納品頑張ります笑

生徒が焼いてくれたクッキーで飲酒しながら仕事
CMのレコーディング準備してる時に
制作会社の方から頂いたあめちゃん笑
ありがとうございます


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