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Hernandez y Aguadoエルナンデス・イ・アグアド(1961)

長年の相棒だったハウザーⅡとお別れをし、この度私の元に来ました。

Hernandez y Aguado
エルナンデス・イ・アグアド

通称アグアドと呼ばれるギターです。
マヌエル・エルナンデスがギター本体を、ヴィクトリアーノ・アグアド・ロドリゲスが塗装とヘッドの細工を担当したと言われています。

1961年製。
表面板裏のブレイジングに「斜めのバー」が施される1960年代中盤あたりが絶頂期とされるアグアドですが、個人的には50年代後半から60年代初期の「斜めバー」の無いブレイジングが好みです。
アグアドが身体の不調で引退した70年代はエルナンデス1人で製作を続けて名作を生み出していますが、やはり2人のパートナーシップが発揮された時期が白眉とされるのが自然だと思います。

美しいロゼッタ
ヴィクトリアーノ・アグアドの塗りの質感
纏うオーラが凄まじい。
独特の意匠のヘッドデザイン

誕生から60年以上経った個体ですが、購入して即ライブツアーで弾きまくり、信じがたいほど響きが変化しました。
低域から開いていき、高域の抜けが最後となるのは新作ギター同様の流れでした。

1音の純度はハウザーの代名詞ですが、このアグアドも同様です。
ハウザーが音としてそこに存在し続けようとするのに対し、このアグアドは1音が「孤高」にならず更に次の音を求めてくる個性を持っています。音楽そのもののような特性だと感じます。

これから、全国どこにでも持って行ってガンガン弾いていきます。

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