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戦略的撤退

 日経新聞の水曜日夕刊にある岸本葉子さんのコーナ「人生後半はじめまして」を、僕は毎週楽しみにしています。
 昨日の内容は、郵便配達の日数が、以前に比べかかるようになったことや、街中の飲食店が人手不足のためにランチ営業をやめたことなどを契機に、この国の各分野で人手が確保できなくなり、これまで便利さを追求してきた社会が、変化しつつあることを実感したといったものでした。
 確かに、全体的に生産年齢人口が減少している中で、運輸業や観光業、飲食店などのサービス業については、もともと人手不足であったところ、感染症拡大長期化の長いトンネルを抜ける過程で、多くの人が他の業界に転職してしまい、働き方の多様化も相俟って、人手不足が加速化しているように思います。
 戦略的撤退により戦線を縮小させないと、本当に必要な分野に人が行き渡らず、負担が特定の人に集中し、総崩れになってしまいます。あちこちで現状維持を前提に引っ張り合うことなく、適切な人材配置ができれば良いのでしょうが、現実には頭の切り替えは難しいのでしょうね。

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