霜先麻李

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本の中の世界の人と再会する

俵万智さんの「青の国 うたの国」という本を読了しました。   この本は、詩人の俵万智さんが、宮崎で暮らした(今は仙台在住)素晴らしき日々をエッセイと短歌で綴った、洒脱な一冊ですが、その中で、「なぜ愛の不時着を何度も見たいのか」について語ったくだりがありました。 最近、銀河英雄伝説「野望編」を再読しています。夏頃に、本編全10巻のうち、残りの9巻は再読終了したのですが、第2巻にあたる「野望編」だけは家の中で行方不明になっていたのですが、最近、引っ越しに向けて整理している過程

    • 「余人を持って代えがたい」思考は危うい

       昨日の夕方、3月まで僕が部門長をやっていた職場の人が、前の仕事の関係で相談に来ました。  その相談自体も、出向人事のポストにかかわる案件で、それ自体、出向先の他社とのパワーバランスを変更し、うちの会社の責任が重くなるような話であり、その職責に担った人材を送り込むにせよ、出向先の提示している報酬では不十分で、責任分担を協議しつつ、報酬の引き上げを求めるべきという、なかなか機微に関わるアドバイスをしました。  その後、現在、前の部門が抱える事案を聞いたのですが、いくつもの事

      • 帰宅部

         急に暑くなってきました。また暑い夏がやってくると思うと、気が滅入りますね。自分もそうですけど、母の住まいの強い西陽問題が再燃し、一刻も早く引っ越したいコールがはじまるだろうなと思います。  中学に入った下の子どもが、どうも部活には入らずに何となく帰宅部に流れるような感じです。転校に近いかたちで入学したので、部活にでも入り少しでも友達を増やすきっかけになればと思いましたが、そのへん、友達ができたのかわかりませんが、学校には特に不満もなく通っている感じです。  なので、帰宅

        • 完全食生活一色の話を聞いて

           昨日ネットニュースで見ていたら、30代の男性が6年間、1日2回の完全食で生活しており、健康診断もCの項目が一つあるだけだという記事が載っていました。  この完全食は、粉末を溶かして飲むようなもので、本人曰く、それでもおなかにはたまるので空腹感を抱えることはないようです。  また、準備も含めた食事に費やす時間を最小化することで、学びに時間をかけることができるようになっているとそうです。  たしかに、食事を準備から片付けまで行うと、朝でも30分近くかかります。僕は完全食の

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          現場に任せる

           先日録画しておいたNHKの「映像の世紀バタフライエフェクト」を視聴しました。  映像の世紀は、僕の好きな番組の一つで、ずいぶん前から、繰り返し放映されていて、何となく見たことがあるような回でも、つい最後まで視聴してしまいます。  今回は、史上最大の作戦・ノルマンディー上陸についての内容でした。  上陸にあたり、第一弾となって突入した連合軍の部隊は、身を隠すことのできない海岸を突進し、次々と陸上にから攻撃するドイツ軍にうち倒され、多大な犠牲を払いながら、少しずつ前進し、つ

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          メンタル休暇時の復帰戦略を2000字で振り返る

           前の職場で一緒に仕事をしていた人が、精神的に追い詰められてメンタルを理由とする休暇に入ったことを聞きました。  この人は部門の序列ではナンバー2の位置にあり、僕がトップであった3月までは、特命の業務を担当してもらっていましたが、4月からは最大、部門の業務の半分を仕切ってもらおうと考えていました。  ただ、業務分担は、部門トップの仕切る専管領域、ナンバー2の仕切る専管領域、そしてナンバー2に基本、仕切ってもらうことを想定しているけれど、状況によっては部門トップが仕切ること

          メンタル休暇時の復帰戦略を2000字で振り返る

          価値提供、さまざまなかたち

           このところは10時から11時の間に就寝し、午前1時に起きて記事を書き、少し用事を済ませて3時前に再び就寝、4時半に目を覚まし5時過ぎに朝食というパターンが定着しています。  だいぶ変則的なんですが、昼前に仮眠を少し取れれば、日中の活動に支障を来さないので、これはこれで今の僕の生活スタイルとして受けようかなと思います。  さて、このところはさまざまな場面において、自分なりに価値提供することを心掛けています。  僕が個人で商売をしていれば、売り物であるサービスや商品の価値

          価値提供、さまざまなかたち

          バス減便は既に起こった未来

           全国各地で路線バスの減便が相次いでいます。  構造としては、 少子化による生産年齢人口の減少により、社会全体で人手不足が深刻化しているところ ■バス業界については長時間拘束が当たり前で、テレワークとは無縁の環境にあること ■感染症拡大による利用者落ち込みに対応して便数を大幅に減便せざるを得なくなり、新規採用できなくても困らない状況になってしまったこと ■運輸業界の労働環境改善を図るための国の規制強化(いわゆる2024年問題)により、結果的に人手不足が加速されることにな

          バス減便は既に起こった未来

          中学の体育祭へのお誘い

           今度、下の子どもの中学校の体育祭が、土曜日に実施されるとのことで、保護者も見学に来てほしいという案内が、学校から来ていました。  僕が中学生のころは、体育祭は平日で、親は来ていなかったように思います。なので、運動会に家族が見にいくのは小学校までで、中学校はないものと思ってましたし、中高一貫校に通う上の子どもの学校は平日で、保護者の参加は任意だったので、そんなもんだろうと考えていたところ、積極的なお誘いがあったことに、少し驚きました。  まあ、今は保護者が子ども行事に参加

          中学の体育祭へのお誘い

          延べ棒より編み込む糸がほしい

           僕は1月に10冊から20冊は本を読みます。  忙しいときでも、週末の早朝の時間を確保し、なるべくそこで集中して読むようにしています。また、1冊ずつ読むというより、何冊かの本を同時並行で読み進め、途中で脱落させる本もあり、読むジャンルも、その割合も、さまざまです。  週末だけ借りている、コワーキングスペースの近くにある、市立図書館の選本眼が優れており、そこの新刊コーナーで、選り好みせずに、何となく面白そうだなと思った本は一通り借りているほか、日々の生活の中で自分の前に飛び

          延べ棒より編み込む糸がほしい

          土日のご褒美感が薄れて

           4月に入ってからは、前の仕事を少しサポートしながらも、現在の部門では落ち着いた日々を過ごしています。  3月までは、毎朝、今日何をすべきかを頭の中で整理し、なんでも先回りして資料もどんどん作っていかないと、防戦一方になってしまうので、気の休まる暇がありませんでした。  ビジネスチャットも休みとは関係なく鬼のように来るので、まとめて2週間近く休んだ際にも、500件近く未読になってました。開くと仕事モードになってしまうので、あえて手はつけませんでしたが。    今は、一つの案

          土日のご褒美感が薄れて

          給料をちゃんと出せるところが生き残る

           昨日はよく知った人たちとの飲み会でした。  よく知った人たちで、一人はだいぶ先輩で会社を離れてだいぶ経つので、いつもその先輩の昔ばなしが飲み会の話題の中心になります。  当然ながら、毎回同じような話が繰り返され、正直、飲み会の話題自体には辟易していますが、まあ、お世話になった人でもあり、何となく相槌は打っています。  飲み会に新鮮味とか、新たな人との出会いを常に求めること自体が、無理があるのかもしれませんが、旧交を温める、あるいはお互いの生存確認といったところが主目的

          給料をちゃんと出せるところが生き残る

          メタ認知の視座に徹する

           今の職場に来てからは、なるべく僕が手を出さないことを基本姿勢としています。  以前の自分であれば、幹部レクの資料などは、確実に手を入れていましたが、今は資料の勘所を抑えて、説明で補うようにしています。  対外的な説明場面では、事前に想定問答のようなものを準備することも多いわけで、これもすべてにおいて時間の足らなかった前の職場では、先回りして僕が準備し、あとはタイムアウトになる前に投げ入れて、何とか間に合わせるようにしていましたが、 今は、想定問答自体には手を入れず、ただ

          メタ認知の視座に徹する

          ネット上で捨て身の誹謗中傷攻撃を受けた友人からの相談

           最近、会社を経営している友人の一人から、ネット上で自分の会社、従業員、そして経営者である彼自身が、執拗に誹謗中傷を書き込まれ、その対応に苦慮していると相談を受けました。  この誹謗中傷、匿名で複数から攻撃を受けているというより、特定の個人が実名を晒して行っており、自分がどう思われようと、会社と経営者を貶めるべく、捨て身の攻撃をしているように見えます。  誹謗中傷は多岐にわたり、話を聞く限りでは、完全なでっち上げというより、一部の評価の分かれる言動を針小棒大に取り上げ、そ

          ネット上で捨て身の誹謗中傷攻撃を受けた友人からの相談

          混成部隊を率いる力

           昨日はメンタルの毎月の受診日で、状況としては落ち着いていることから、話は5分で終わる予定でしたが、ひょんなことから話題が盛り上がり、自分の価値を棚卸しすることができました。    僕はいくつかの分野で、専門的な知見と臨床経験を、他人より多く持っていますが、これはあくまで、組織の中での第一人者的な立ち位置であり、何かこの専門性を裏打ちするような公的な資格を有しているわけでもなく、組織の外に出ていけば、僕より専門性の高い人間は数多くいます。  ですので、専門性だけで外海に打

          混成部隊を率いる力

          つなぐ力を高め続けていく

           新年度スタートから2週間が経過し、3月末でリセットされた、新たなメンバーも馴染んできて、有機的に結びつくことで、戦力の再構築が図られている感じでしょうか。  専門的な知識を要求される職場でも、高度な専門家集団の揃っている士業の共同事務所のようなところでも、外部との接点にあって、できれば自分たちの得手とする仕事を安定的に取ってくる、こうした役割を担う人材は、非常に重要だと感じています。    個人や組織の専門性って、無人島で磨いていても、自己満足に過ぎないわけで、そこにモチ

          つなぐ力を高め続けていく