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地中の星

 この正月は、年越し前後は母に寄り添いつつ、また、地震や羽田の事故といったことに気持ちを揺さぶられつつ、それでも、普段の休日では手に入れることのできない、比較的自由な時間を持つことができました。
 
 それにより、自分の中にド真剣になれる目標が現在はなく、自由を得られても短時間で持て余し、堕落する淵が内面にあることを発見できたことは、今後の身の振りを考えるうえで、大きな収穫だったと思います。

 ド真剣になれる目標は、就職するぐらいまでは、学歴であったり良い就職先であったりと、皆が希求するのでわかりやすいものがあったので、そこに向かえばよい、そうした競争も当時はきつかったわけですが、目標として疑う必要はない点、精神的に楽な面もありました。

 それが、社会に出ると、そうした目標は消え失せますが、組織に属することで、目先の目標は与えられ、そこにがむしゃらになることで、当面は行けるわけです。ただ、目先の目標に人生を費やしてよいのかと疑問に持つのは当然で、そこで自分の存在意義を再定義して、組織の中で自分の処を得ることに力を注ぐ人もあれば、出ていく人もあります。

 組織から出て行っても、組織にとどまりながらド真剣になれる目標を探す人も、単なる思い込みとか世間体とか、現実逃避が形を変えた青い鳥とか、そんなものとは桁の違う、自分が心から渇望しげ止まない目標がないと、そのうち時間を持て余し、落ちていきます。そこで落ちないために、ビジョンはなくても、とにかく資格試験という、受験や就職競争の延長線上の疑似的な目標に身をゆだねるのも、わからなくはありません。

 話は大きくそれましたが、僕自身、単なる現実逃避で外に出たとしても、現状の薄弱な目標では、すぐに時間を浪費する世界に落ち込み、そうしたことの積み重ねは、人生に結果として現れますので、確実に現在の生活の質は低下します。

 明日から、仕事がはじまり、4日、5日とも、朝から晩まで、スーパーハードな2日間になりそうですが、今は、この難局を乗り切る指揮を執り、全力でぶつかっていく、そうした鍛錬の中で、北極星的な圧倒的な目標を手に入れるしかないですね。そうした目標は、どこかに落ちているというより、何かを突き詰めた先にしかないのでしょう。

 この何日か、一日8時間近く、よく眠ることができましたが、4日から始発電車で出社するというのも、それはそれで、初動から全力出せることは悪いことではない、社畜的思考ながら、自由の中で星をつかむことは、今さら僕にできないわけで、岩を掘りぬいていくことに力を尽くし、地中の星を見出したいと思います。

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