舌小体短縮症

 おそらく7年ぐらいにはなるでしょうか。僕は自分のいびきの問題に悩まされています。
 特に肥満になったとか、お酒を飲み過ぎているとかいうわけではありません。確かに、加齢による筋力の低下とかはあるでしょうし、お酒を飲んだ日は多少ひどくなりますが、ここ3年は飲み会もほとんどなく、自宅で飲むこともほとんどなく、それでいて、ひどい時はひどく、家族に迷惑をかける、ストレスが強い時がひどいようですが、ここはなかなか、コントロールが難しいものです。
 いびきをひどくしている一因として、入眠剤を服用しているというのはあると思います。ただ、入眠剤は、今や服用しないと眠れないぐらい、欠かせないもので、時折、服用せずに眠ろうとしますが、身体が受けつけず、つまりは眠りに入ることができず、夜中の2時頃に諦めて半錠だけ服用したこともあります。
 対策としては、横を向いて眠るというのはやっていますが、最近は肩の関節炎で横を向いて眠るのが辛くなり、やむなく上を向いて顔だけ横向きにしています。
 あとは寝る前にマウスピースを装着しています。こちらは歯科医に作成してもらつたもので、以前は付けたり外したりを繰り返していましたが、いびき測定アプリで睡眠中のいびきのひどさを測定したところ、マウスピースによる軽減効果は確かにあるようなので、このところは継続して装着しています。ほかにも以前にいくつか、いびき対策に、あごにつけるバンドのようなものや、舌にはめ込み、舌が落ちるのを防ぐ商品をアマゾンで購入して使ってみたりもしましたが、舌にはめ込むというのは難しく、だいたい、寝ているうちに外れてしまい、すぐに使うのをやめてしまいました。
 家族からは、いびきがひどいということで、24時間の睡眠測定計のようなものを、かかりつけ医院を通じて貸し出してもらい、その結果を専門機関に分析してもらいましたが、中度に近い軽度ということで、自分の生命活動には深刻な危機ではないとの判断になり、とりあえずマウスピースで様子を見ましょうとなり、現在に至っています。
 もともとは、子どもの舌小体短縮症がみつかり、これは遺伝だからと僕も見てもらったら、子どもほどでないにせよ、同じ短縮症ということで、歯科大学病院で舌小体のヒダを切る手術をしました。
 これにより、滑舌は多少良くなったようですが、舌の可動範囲が広がったことで、気道を塞ぐことになり、いびきがひどくなったという代償を伴いました。世の中、何かを得れば何かを失うもので、得るときに失うものの大きさに思い至らず、後に失ったものに気づいて後悔することがあり、いびきについては、こうした教訓の一つになっています。とはいえ、陰の部分は、どうしても心がそこに至らないものですが。

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