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西成で日雇い労働をしてみた②手配師編

西成で日雇い労働を行うためには、手配師に仕事を斡旋してもらう必要がある。
今回は手配師に会ってから現場に行くまでの流れについて書きたいと思う。

朝の4時ごろに新今宮駅周辺に行くと送迎用の白いバンの近くに手配師が立っている。
作業服を着て歩いていると手配師が「現金いらんか?」と声をかけてくる。
ここでいう現金とは、日雇い労働ことを指している。
この段階で手配師に労働内容に関して質問があれば、ここで質問をする。
労働条件が良ければその場で了承し、白いバンに乗る。
(もちろん、契約書の記載や身分証明書の確認は行われない。)

筆者が手配師に質問した内容は以下のようなものである。

・労働場所はどこか
この質問は、重要である。
現場が西成近くだとは限らない。
実際、色々な手配師に労働場所を聞いてみると、岸和田、箕面、兵庫、京都、など大阪から他県まで幅広く存在した。
帰りは宿泊施設まで電車で帰ることになるので、交通費を節約したい人は大阪市内での現場を探すことをお勧めする。
(もちろん、交通費は自腹である。)

・1日の仕事か
西成では、日雇い労働の他に寮に住み込みで働くスタイルのものがある。
通称、飯場(はんば)である。
飯場の場合は、泊まり込みで数日間働くことになるので、念のために飯場でないかを確認した。

・仕事内容
土木関係の仕事をやったことがないので確認。
(聞いても専門用語が多く、よくわからなかった。)

白バンに乗った後は、満席になるまで車の中で待機。
車内はタバコやコーヒーの匂いが充満しおり、環境はよくなかった。
1時間後、事務所に移動。
事務所に到着した後は、朝ごはんを食べた。
白ごはん、味噌汁、漬物だった。
漬物は、8種類ほどあり自分で好きなものを取るスタイルであった。

朝食を食べている時に車内では暗くて見ることのできなかった労働者の顔を見ることができた。
年齢層は20代〜60代と幅広く、50代が多い印象であった。
筆者以外は顔見知りであるようであったが、朝食の時は会話などは一切なく重苦しい雰囲気が漂っていた。

朝食後は、現場に必要な道具を準備した。
筆者の場合、長靴が必要な現場だったので長靴を借りた。
(幸いレンタル料などは発生しなかった。)

準備ができた後は、再び白バンに移動した。
朝の6時に現場に出発した。
道中も会話などは一切ない。
労働者たちは車内でタバコを吸う、大音量でTikTokで動画を観る、寝るといった感じで各々の時間を潰していた。

現場は複数あり、筆者以外の労働者は先に下され運転手の手配師と2人になった。
車内には空き缶、ゴミが散乱していた。

30分ほど移動した後にとある県の山奥にある今回の現場に到着した。
車を降りた後、現場の責任者を紹介された。
責任者に挨拶をした後、仕事が始まるまでに時間があった。
その時間で手配師から駅までの道のりを伝えられた。
帰りは迎えに来ないので歩いて駅まで行けということらしい。
(駅は現場から徒歩で20分ほどのところにあった。)

8時30分に仕事が始まった。
土木工事での経験が全くないことは現場監督に手配師から事前に説明をしてもらっていた。
そのため、安心して仕事を始めたが、ここらが地獄の始まりであった。
詳細は、次回書こうと思う。

現場で働いていると、手配師に事前に聞いていた方がよかったなと思うことが多々ある。
下記の有料記事では、聞いておいた方がよかった質問を記載したいと思う。
また、西成で日雇い労働を行うためには宿泊施設がネックになることがある。
(西成で働こうとした試みは今回が2回目で、1回目は宿泊施設の関係で働くことができなかった。)
これについても解説したいと思う。


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