溢れた感情のエクスポート

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最近の記事

30歳、カナダへ

4ヶ月後にカナダ、バンクーバーへ渡る。 まだ実感は湧かないけれど、ヒーヒー言いながら準備をしている真っ只中。間に合う気がしない。 どうして海外に行くかというと、人生をリセットしたいから。 年端もいかない頃から抱えていた生きづらさは年齢を重ねるたびに心のなかを占めていって、ここ数年はもう生きていたくないと思うようになった。 楽しいことや嬉しいことがあると今この瞬間いなくなりたいなと願ってしまう。良い気分のままバン!と消えてしまえたら最高じゃないか。 一時的に湧き上がってく

    • 2022年、答え合わせ

      帰る場所も属する場所も立て続けに失くして始まった2022年。 今は、未来がちょっと楽しみ。 こんなことを文字に起こしつつも根っこがどうしようもなくネガティブだから、やっぱり暗い気持ちは拭えなかった。 色々あって自分は一度死んだことにした。 認めてほしくて必死に頑張ったり、犠牲を払って我慢したり、顔色を窺って感情を押し殺したり、心情を察して先回りしたり、そういう生き方を今までの自分は 「世間一般」「普通」「常識」「他人の目」 この先はそういう窮屈な言葉に囚われずに生き

      • あれから、これから

        戸籍を作ってぴったり1年が経った。 個人的には元旦より今日のほうがおめでたい。 苗字で呼ばれるの、嬉しいです。 悲しいことや嬉しいことが心電図みたいにときどきぴょこっと浮かび上がったりしながら、わりと穏やかに暮らしてる。ありきたりな言い方だけど、周りに居てくれるみんなに感謝。

        • 初老こどおじ、爆誕

          去年の1月末、長年行方知れずで車中泊生活をしていたパパちゃんはコロナ陽性になった。 で、なぜか陽性の診断を受けて病院を出たあとから連絡がとれなくなった。 パパちゃんと交流があるのは祖父母とわたしの3人だけ。祖父母は診察を受ける前にパパちゃんと接していたので濃厚接触者確定。家から出られず探しようもない。 というわけでわたしが深夜に近くの警察署まで出向いて相談、捜索願を出した。父方の苗字に戻した翌日のことだった。 「娘さん、申し訳ないけど今夜は寝ないで待機していてください

        30歳、カナダへ

          ひとりぼっちの戸籍をつくった話③

          前回はこちら。 苗字が変わってから1ヶ月半が経った。 未だに慣れない。 名義変更が終わってないものがないか毎日そわそわしているし、「お名前のご記入をお願いします」は大抵1画目を間違える。 今日は病院の待合室でたまたま旧姓が呼ばれて、診察室に行きかけた。 馴染むまでにはもうちょっと時間がかかりそう。 最近、提出する用事があったので初めて新しい戸籍謄本を取り寄せた。 自分しか記載がない戸籍を目の当たりにして、ああ本当にひとりぼっちになったんだな、頑張らなきゃな、と思

          ひとりぼっちの戸籍をつくった話③

          ひとりぼっちの戸籍をつくった話②

          前回はこちら。 生まれたときの名前に戻したい。 これがここ数年、心のなかに湧き上がっていた願い。 関東に戻り、祖父母や実父が近くに居る生活が長くなるにつれて、思いが強くなった。 わたしにとっての居場所は、家は、やっぱりここなんだなと感じるようになった。 もしこの先大切なパートナーができて、相手の苗字を名乗ることになったときは、この家から巣立っていきたい。(ただ選択的夫婦別姓には賛成だし、もっと色んな形のパートナーシップが認められる社会になってほしい。) もし生涯独

          ひとりぼっちの戸籍をつくった話②

          ひとりぼっちの戸籍をつくった話①

          昨年末、誕生日や年始にも連絡がない母親から珍しく着信があった。 母親と継父が、認知症を患う独居高齢者の大伯母と養子縁組をしたという事後報告だった。 「怒らないでね〜あと親戚のみんなには内緒にしておいてね〜ネットでちょこっと調べたけど別に利害関係はなさそうだしさ〜」 とのこと。 元々、大伯母から跡継ぎになってほしいと直々に頼まれていたのはわたしだった。身内のなかで一番話が合う子だからと言われて嬉しかった。 いずれは18歳まで住んでいた街に戻って、大伯母と暮らす予定だった

          ひとりぼっちの戸籍をつくった話①