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【タイ視察】IHRI 1日目

Jemma氏と対談

Jemma氏と。

Jemma氏(she/her)は私を優しく迎えてくれて、
IHRIとTangerineクリニックについて教えてくれました。
約2時間にも及ぶディスカッション。
途中で、頭から煙が出始めていましたが…..笑

トランスジェンダー とHIVリスク

TGW:トランスジェンダー女性のことです。
様々な背景や理由から、世界中でHIV感染ハイリスクであると言われています。
"TGW"の問題ではなく、社会問題と言われています。

Tangerine Clinic

IHRIはHIV/AIDSの研究施設ですが、
トランスジェンダー のヘルスケアやセクシュアルヘルスケアに特化したTangerine clinicが併設しています。

Tangerine Clinicは2015年に設立で、指定訓練を受けたトランスジェンダー当事者の職員とアライの医療スタッフが率いるトランスヘルスクリニックです。

包括的なトランスヘルスケアサービス

Gender affirming careだけでなく、HIV/AIDS その他の性感染症のカウンセリング、検査・治療、HIV予防薬であるPrEP(暴露前予防【Pre-Exposure Prophylaxis】)、HIV緊急予防薬であるPEP(暴露後予防【Post-Expousure Prohhylaxis】)の処方も行っています。
造腟術後のケア、A型/B型肝炎、HPVの予防接種も行っています。

PHCと似てますね:)

メンタルヘルスカウンセリングもあり、包括的なヘルスケアサービスを行っていると。

AIDS WEEK2021より抜粋
トランスジェンダーとPrEP啓発の広告

IHRIは2019年にアジア発のトランスジェンダーPrEPキャンペーンを実施。
啓発運動では、シスだけでなく、トランスジェンダー当事者を広告やモデルに起用しているとのことでした。


IHRIスタッフにもトランスジェンダーを採用。
非医療従事者だけれども、IHRIプログラムで研修を受けた後に患者さんたちのケアに携わっているとのことでした。
トランスジェンダーの就業サポートも行っているのは素晴らしい取り組みだと思いました。

医師はSTI治療、PrEP PEPの処方、研究や啓発活動に専念でき、
患者への詳細な説明やケアは、研修を受けたトランス・アライスタッフが行っているそうです。



さて、タイでは病院・クリニックではなく
薬局でも簡単にホルモン療法が手に入るとのことでした。
年齢関係なく、開始可能、と。

一部の方は異なるかもしれないですが、
日本的に言うと、みんな、フラホル!ということなのでしょうか。

そのため、タイでは、何年も検査など行わずにホルモン療法を続けているトランスジェンダーが多いことが問題でした。
一般採血・ホルモン濃度採血・STI検査など…..

そこで、クリニックでは政府や基金の支援を受け、
ホルモン療法の血液検査とともにホルモン療法+STI・HIV検査パッケージを作成。
パッケージ検査は無料!!
PrEPやPEP処方も無料。
すごいですね…………………..

ホルモン療法中のトランスジェンダーたちは、FacebookやTikTokでTangerineクリニックを知り訪問 or オンラインアクセス。

STIやHIV検査は興味なくても、ホルモン状態を知りたいと思い、無料パッケージ検査を利用するとのことでした。

Jemma氏から提供


都市部だけでなく、地方部にもケアが届くよう、オンラインサービスが充実。

一度もクリニック受診せずに検査可能、PrEP処方OKとのことでした。COVID後、オンラインサービスが急速に普及し、利用者が増えたそうです。


最後に。
Jemma氏はどんな質問にも優しく、答えてくれました。
ウェルカムな気持ちが嬉しかったです。

ありがとう。Jemma.
私も訪問者には、優しくあたたかくあろうと思いました。

IHRI広告



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