見出し画像

オスグマは別の生き物。#17

前回の更新から、ずいぶんご無沙汰してしまいました。
マガジン、自然写真家のnote。ようやく久しぶりの更新です。

撮影のテクニックや機材などの即物的な内容に寄ってきていて、
少し原点に立ち返るというか、僕の書きたいものを書いていきたいと思っていて、twitterでも皆さんにアンケートで力を貸していただきました。ありがとうございます。

■ アンケートの結果

実はこのアンケート、選択肢の上2つが僕が書きたいと思う内容だったのですが、意外と拮抗してますね。もちろん、3つめの選択肢にあるように前回までの内容に近いものも今後も更新していこうと思います!
引き続きよろしくお願いします。

■ 動物たちとの出会い方

ヒグマをはじめとする野生動物を追うようになり、自分の足でフィールドを歩き、食性を知り、地形を知り、少しずつ被写体に近づけるようになってきました。クルーズ撮影や、名所での撮影など、例外もありますが、私の基本的な撮影スタイルは『歩いて撮ること』。そこには、出会いまでの長いプロセスを経た、動物達一頭一頭との出会い方があります。森であったり、海であったり、山の上であったり…。自ら手繰り寄せた『出会いのエピソード』は、撮影活動の中で蓄積してきた大切な財産です。そんなエピソードたちを、時々一つずつ、写真と共にご紹介できれば楽しいかなと思っています。更新頻度をキープするためにも、文字数は短めで。笑)
是非ぜひお付き合いください。

このシリーズの記事には、今後ハッシュタグ、#動物たちとの出会い方を付けていこうと思います。後からご覧になりたい方はタグで検索ください。

■ オスグマはデカいらしい

ヒグマを追うようになって、色々な本を読んだり、またこういう撮影スタイルがめずらしく面白がっていただいたのか、クマと深く関わって生活する方々ともお話しする機会を頂いたこともあり、少しずつクマに関する知識も増えてきました。その中で印象に残っていたのが『オスグマ』という言葉。当時の私はクマに出会うことを目指すのが精いっぱいで、さほど個体ごとの特徴には注意を払えていませんでした。しかし、デカいオスグマというワードが耳に入ってくるとやっぱり気になります。
「足跡の幅が何cm以上ならオスグマ」とか、「体重〇〇kgだからこれは間違いなくオスグマ」とか…。なんだかボスキャラみたいじゃないですか。

どうやら格が違う大きさのようですが、当時の僕には実感がわきません。「大きなヒグマなら見たことある。肩も張っていて格好いい体躯だったし、あれがオスグマだったのかもな…」ぐらいに思っていたのです。

■ 突然目の前に現れたオスグマは別格だった

画像1

ここから先は

1,808字 / 4画像
この記事のみ ¥ 500

いただいたサポートは、旅費や機材など新しい撮影活動の資金とさせていただき、そこで得た経験を、またこちらで皆様にシェアしていきたいと思います。