製品レビューの読み方
青島神社へ参ってきました。
今年は自分が最も得意とする18mm(換算36mm)から少しだけ離れてもいいかなと考えていて、久しぶりにSIGMA 30mm/F2.8 DNを持ち出しました。
このレンズは同時期に発売された3兄弟のうちの1本で、他には19mmと60mmがあります。
いずれも極めて優れた特性を持つレンズですが、何と3本とも2万円以下で売られていた激安レンズでもあります。
性能は素晴らしいもので、5万円~10万円もするようなトップクラスのレンズに匹敵するほどですが、残念ながらあまり相手にされることなく消えていってしまいました。
私はこの30mm以外には、同じ光学系のSIGMA 19mm/F2.8 EX DNを持っていて、今でも超愛用しています。
19mmは特に解像度は高くありませんが、階調表現に特別なものがありボケが美しく、他のレンズで代用することは難しい大切なレンズです。
この30mmもボケの美しい良いレンズなのですが、自分の好みの画角と異なるためほとんど使用していません。やはり階調性に優れる他、歪曲がほぼ存在しないレベルに抑えられている一級のレンズです。
で、「製品レビューの読み方」について、決定的なポイントを伝授しようと思います。
何故これほど優秀なレンズが激安で売られていたのに、あまり評価されなかったのか、それは「ネットのレビュー」が一つのポイントになっていると思われるからです。
逆に言うと、ネットのレビューを信用し切ってしまうと、いつまで経っても本当に良い製品には出会えないということです。
もちろんそれは私自身のレビューにも言えることで、私のレビューが絶対に正しいなどとは言いません。
しかし、明らかに信用度の低いレビューを見分ける簡単な方法が、実はあります。
それは次の2種類の言葉が含まれるレビューを、可能な限り除外するという方法です。
「この価格帯にしては」良くできた製品
「この値段にしては」良い製品
このコメントが入っているレビューです。
製品を手に入れようとしている人が知りたいのは、値段に対しての性能ではなく、全体として見た場合の性能です。
しかし、それをされると困る人がいるのも事実だろうと思います。
上記の2つの言葉の心理は、「この製品がより上位の高級な製品を超えるわけがない」という先入観、もしくは「この製品をより上位の高級な製品と一緒にしてもらっては困る」という販売側の意図があると考えられます。
私はいつも音楽を聴いていて、イヤホンやヘッドホンにもそれなりにこだわりがありますが、例えば1万円以下のイヤホンが数万円のトップクラスの製品を超えることなど、ざらにあります。
最終的にはチューニングの差でしかなく、それは「好み」の差なのです。
それはカメラレンズやカメラボディにも言えることなのです。
でも販売側としては、それは困るわけです。
ましてや下克上など、許されるわけがありません。
だから価格帯を区切って、「この価格帯にしては」となるのです。
私が撮影した写真にカメラとレンズの情報を入れ始めたのは、そういった経緯があります。
私の写真は現像段階で、私自身の芸術哲学に基づいた様々な処理を行っていてニュートラルな現像写真ではありませんが、それでも十分に参考になるだろうと思って情報を入れています。
そんなわけで青島神社の写真をお届けします。
前回の青島神社の写真と似た構図も入れてあります。大気汚染は少々ありますが、ぎりぎり許容できるレベルに収まっていて、曇り空。
レンズの階調能力が問われるシーンが多いと思います。
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