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(ネタバレなし)映画カラオケ行こ! 感想

待ちに待って見に行った「映画カラオケ行こ!」が案の定とても面白かったので
感想を書いていこうと思う。

この作品は和山やまさんの同名漫画を原作とした実写映画化作品で、脚本を野木亜紀子さん、主演を綾野剛さんとオーディションで選ばれた齋藤潤さんが演じられている。
まず先に個人的な感想として座組がとても胸熱であったことがこの作品を見るきっかけで、とゆうのも
「逃げるは恥だが役に立つ」、「MIU404」の脚本の野木亜紀子さん
「MIU404」で星野源さん演じる志摩一未のバディの伊吹藍役の綾野剛さん
単行本3巻特装版収録アニメで星野源さんが星先生を演じた「女の園の星」の原作者である和山やまさん
とにかく星野源係数がとても高い座組で,「MIU404」が大好きであった私にとって野木亜紀子さん脚本の作品でまた綾野剛さんが見れるのはとても楽しみで公開を待っていた。

あらすじ


合唱部部長の岡聡実(おかさとみ)はヤクザの成田狂児(なりたきょうじ)に突然カラオケに誘われ、歌のレッスンを頼まれる。組のカラオケ大会で最下位になった者に待ち受ける“恐怖”を回避するため、何が何でも上達しなければならないというのだ。狂児の勝負曲はX JAPANの「紅」。聡実は、狂児に嫌々ながらも歌唱指導を行うのだが、いつしかふたりの関係には変化が・・・。聡実の運命や如何に?そして狂児は最下位を免れることができるのか?

公式サイトより


あらすじの通りこの作品の中心は大阪の中学生、聡実くんとヤクザの成田狂児の2人
中学校最後の合唱コンクールの歌声を聞いたのをきっかけに「カラオケ行こ」と会場の階段の踊り場で狂児が声を掛けた(このシーンの綾野剛さんのお顔の表情が本当に素晴らしい)事で始まったこの関係
合唱部として最後の発表の場である合唱祭を控えながら変声期を迎えはじめて今までのようにソプラノの声がでなくなった時に狂児に出会った聡実くん
そして組長のカラオケ大会の罰ゲームを回避するために聡実くんのお怯えながらのアドバイスにおちゃらけながらも一生懸命に練習に取り組む狂児
物語が進むにつれてすこしずつ打ち解けていく中で
そんな二人の関係性を象徴する一番好きなシーンがある。

それはカラオケボックスでの練習中、狂児が歌いやすそうな曲をリストアップした紙を聡実くんが見せるシーン
紙を狂児に見せる時にまず聡実くんが狂児に近づき曲ごとに歌いやすいポイントを説明してるのに対して、狂児は少し離れてもらった紙を見ながら説明を聞きき。説明が終わった後に「聡実くん、これ考えてくれたん。ありがとう」といいながら近づいて頭を撫でるのだが、その時に聡実くんが小指を隠している。(この前のシーンでクスリをして破門になった人の切った小指を車で発見するシーンがある。)
それに構わず狂児は「かわいいな」と言いながら頭を撫で続け。
最後に狂児の「なんで指隠してんの?」言葉で終わる。

この2人の絶妙な(完全に信用してはいないけど、どこか放って置けない)
関係性がとても愛おしい。

このキャッチフレーズは2人の事を本当によく表している。

そしてこの作品のなかで、一番好きな存在が「映画を見る部」という存在だ。
「映画を見る部」はコンクールの後から合唱部をサボっている聡実くんが以前から幽霊部員として所属していてこの作品の途中からよく出入りするようになる部活で、男の子の部員1人と一緒にVHSの古い映画をただ見る部活動だ。
二人の会話のシーンは何度かありその内容は「愛」についてだったり、「サンタクロースが実在するか」についてだったり、時に哲学的でありサンタクロースを信じる子供のようであったりと学校の外では大人なのに子供っぽい狂児に対し、大人のように冷静に接する聡実くんとは対照的に大人と子供もの間である中学生なのだと思わされるような会話がされていてより聡実くんを知れるシーンだ。
そしてこの部活で使用しているVHSプレーヤーは壊れていて巻き戻しが出来ないこともあってそれが人生(この時間)は巻き戻せないことを表しているようで
聡実くんと狂児が出会う前には戻れない事、この2人の関係は期間限定(狂児のカラオケ大会まで)である事を強く意識させられるシーンでもある。

映画を見る部のシーン
なんともいえぬ事情を持つ部であり、雰囲気が大好きだ。

他にもこの作品には魅力的な人物がたくさんいる。合唱部の同じソプラノ担当で聡実くんを尊敬している和田。その面倒を見る中川副部長。
合唱部に愛を配りまくるももちゃん先生(演じてる芳根京子さん最高でした。)
「こんなんどこでこうてくるん」な聡実くんのおとうさん
そして狂児と同じ祭林組のヤクザの面々など
ここには書ききれないので
是非劇場に行って確認して欲しい。

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