「誰かっぽい」っていうのはナシにしたほうがいいですね。と思う折が、最近よくある。
ついうっかり、何かを見たり聞いたりして自分の何かと比較しちゃうってこと、あるでしょう？　私はあるんだけどね。

今朝、推しグループのメンバーのひとりが夢に出てきて、そうだな、彼の名を「グク」としよう。目が覚めた瞬間、もうまさに目が開いたその瞬間に「やっぱりグクだな……、彼氏にするなら」と思ったわけです。かっこよかった、まじでかっこよかった。分かっていたけど夢に出てきたグクはめちゃくちゃかっこよかった。

７人メンバーのグループを箱推ししていると、なんとなく自分の中での順位付けはあるものの、その時々によって最推しが変わる。打ち出された広告のビジュアルとかMVに映る姿とか髪型が変わったりとかで。結局は７人それぞれの良さに振り回され、誰かひとりを選ぶなんてことはできなくて、あれもいいなこれもいいな、ということになり箱推しへと至るのだ。

グクの残像を頭に浮かべ、いい夢見たぜ、とそこはかとなく思いながらコーヒーを淹れた。朝のコーヒーの香りはどうしてこんなにも幸せなんだ、とくつろぎモードでソファーに座り、スマホを片手にSNSを開いた瞬間、もうまさにその瞬間に極上のイケメンが現れた。彼もまた、推しグループのメンバーのひとりだ。彼の名を「テテ」としよう。スマホの画面越しに彼と目が合ったその瞬間に「ちょ、、やっぱりテテも捨てられない。やっぱりテテが一番かも……」と思った。

いいですか皆さん。全員かっこいいんです。誰が一番なんてことは決められない。なぜかというと７人全員かっこいいから。

「Gって体はマッチョなのに笑ったらウサギみたいにかわいくて無理」とか「Tは顔面国宝級のイケメンなのにポンコツなところが愛おしい」とか「J Iの体ラインって女性みたいに細くて美しいのに絶対ドSでヤバい」とか「J Hの突き抜けたポジティブオーラからもらえるハッピー度数ハンパない」とか「Nの知的さとリーダー感がヒーローすぎて建国してほしい」とか「Yの笑ったときに見える小さい歯と歯茎がかわいい」とか、みんなそれぞれだ。

マッチョな肉体がかっこ良かったり細いラインの体が美しかったり、ポンコツさが愛おしかったり知的さに心撃ち抜かれたり、歯茎の格好までポイントにカウントしないといけないから忙しい。ああ忙しい、忙しい。７人全員のそれぞれのカッコよさにときめくことが忙しいぜまったく！

そしてファンの間でだって、私にとっての１番は誰かにとっての７番だったり、誰かにとっての１番は私にとっての５番だったり、みんな好みがバラバラなのもおもしろい。

ということは、私たちだってきっと誰かの１番になれたりするのだ！

ときどき自分が持っていないものを持っている人を見ると、羨ましくなるというか、どうやったらそんなふうになれるんだろうと思ったりする。
そういうふうになりたいと思うのなら、真似っこから始めてみるか？　とか、似たようなことをしたらいいのか？　などと考えてみる。
でもやってみると、なんか自分自身に対しての居心地が良くなかったり、これ私っぽくないかもと思ったり、とりあえずなんかおもしろくない。そして、”自分っぽい”が消えて”誰かっぽい”になることほど意味のないことはない、と気づく。推しの７人が全員同じ魅力しか持っていなかったらまったく無意味なのと同じだ。

私のことを好きでいてくれている人は「誰かっぽい」私を好きになったわけじゃないし、誰かっぽい私だったら興味を持ってなかったもしれない。だから何かに寄せていくのではなくて、好きになってくれる人を大切にしてもっともっと好きになってもらえたらいいな、と思う。idealな人やモノを研究するのはいいことだと思うけど。

私は特に自分が作り出すものに対してそう思ってる。良いもの、に、似た良い風なもの、が溢れるよりも、何にも似てないおもしろいものが溢れたほうが楽しいジャン！

って、そんなマインドを持たないとやっていけないわけよ〜！
だから私は、私の書いているものを読んでくれたり面白いと思って興味を抱いてくれている人たちにとっても感謝している。すごくささやかな数の人たちにしか届いていないとしても、届いたことが嬉しいなー。って思う。

そんな私の基本的な最推しは、そうだな、彼の名を「ナム」としよう。なんで他のメンバーじゃなくてナムなの！？　と多くの人に不思議がられるが、私にとってはナムが一番なのだ。メガネをかけた知的な姿と頭の良さが本当にかっこいい。あと、英語がペラペラなところも。
だけどね、すぐグクとテテとユンギのこと好きになるよ。明日にでも明後日にでも。あ、むしろ今日はグクだった、すでに！　はっはっは〜。

さ、そんな感じで、イケてないところもまるっとひっくるめて、いろんな自分を箱推ししていこかね。

ね！