東雲 志乃

ワインが好きです。約40か国70渡航を経験。スペインを800km歩いた巡礼の旅『カミー…

東雲 志乃

ワインが好きです。約40か国70渡航を経験。スペインを800km歩いた巡礼の旅『カミーノ』の本を出版することが現目標です。ワイン片手に旅のハナシがしたいのにいつも世界のどこかで立ち往生してます。ぐるぐるぐる。ご連絡はコチラ ✉️sinonomesino1118@gmail.com

マガジン

  • 元気でいこう、絶望するな、では失敬!

    頭は超現実主義ですが、心は聖なるポエマーです。 日々のことを感情豊かに書いてます。

  • おいしい扉の開き方

    開いた扉の先には、おいしいだけではくくることができないミラクルワールドが。いろんな国の味がする。

  • ワイン片手に旅のハナシ

    油断も隙もありゃしない。オーストラリアを私は許さん。/破天荒なエジプトという国を、私がガッチリ仕留めてきました。/私が過ごしたスリランカには、夢とか幻とか現実があった。

  • 働けど、働けど、働く

    お仕事で書いたエッセイです。

最近の記事

  • 固定された記事

私と15人の奇妙な住人たち〜金田一以上東野圭吾未満物語〜

宿はいつもの安宿だ。 そこに躊躇はなかったが、私に割り当てられた部屋がまさかのパンドラの箱だったことには完全に躊躇した。 私は旅慣れていて、不衛生なところでなければ大体どんなところにでも寝泊まりできる。なので、安価だけが取り柄のこのオーストラリアの宿も、かかってこいや〜精神で乗り込んだ。 が、部屋の扉を開けた瞬間、箱は開かれた……。 初めての大人数16人部屋(二段ベッド×8台)であったこと。その部屋の宿泊者全員が男であったこと。入った瞬間の部活部屋感がハンパなかったこと

    • ブラッシュアップライフ

      4月も始めのころ、友達の聡子さんが誕生日を迎えた。 おめでとうの会として2人で食事に行ったのだけど、そこで食べた釜焼きピザがとんでもなくおいしかった。”モッチモチ”とはまさにこのことで、頬張れば頬張るほどそのうまみは増していき、口の中からなくなっていくのが本当にもったいないと感じた。 いつの間にか、40代を迎えていた。 4月生まれの人はこれ先にと新しい1年を迎えるので、11月生まれの私はそのスピード感にときどき驚く。重ねている年齢、1年間のスパンはもちろん同じではあるんだけ

      • 愛らしさとニクさのアイコニック

        自分では意識していないのに、なんだか気づけば身につけている色とか、好きな形とか、集めてる物とか、ありませんか? 私にとって、そういうもののひとつを挙げれば、"愛嬌のある人形たち"。ちょこちょこと、時をかけて集まってきました。 いつかの誕生日に、友人がバースデープレゼントのおまけとして、愛らしいヤツをくれました。 その名も「鳩パン」。 手に取った瞬間から、"ぎゃわいいぃぃ〜......"と、眉間にシワを寄せ、たれ眉になりながら愛でてしまった。 そしてその後、コヤツに仲間

        • アサヒに丸めこまれる私たち〜まろやかに気分爽快編〜

          夜、21時前くらい、家路へ向かうため電車に乗った。電車は満員ではないけれど、座席は埋まっている。朝から1日中動きまくっていてヘトヘトだったので、ギリギリ座れてよかった〜。 隣りに座るのは50代?くらいのサラリーマン。スマホを横にして動画を見ている様子。そのうちガクンと寝落ちしてしまったようで、スマホが無防備な状態に。なんとなしに画面をチラリと見てみると、森高千里が歌っている。字幕で歌詞が流れていて、そこには「飲もう!今日はとことん盛り上がろう」と書いてあった。森高千里がビー

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          11本
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          3本
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          24本
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          2本

        記事

          モーニングモーニング、きみの朝だよ

          朝の5時半から書いてみています。 私は朝を迎える空が好きです。部屋から見える空はもうこの時間帯になればじんわりと明るくなっていくのだと知って、冬の終わりを感じました。 昨日はとんでもなく晴れていて、さらに言えば春を飛び越えて夏みたいな気候だった。おうちにいるのはもったいないので外に出てみたら、太陽ビームがめっぽう強くて急遽ハンカチで顔を覆う。眩しいけど、ハンカチの隙間から空を覗くととんでもなくブルーで、最高だ〜と何度でも思った。 ただただとっても晴れているというだけで外国

          モーニングモーニング、きみの朝だよ

          俺たちのメグミ

          やけに長いのれんをべろりんとめくったら、音楽なんて鳴ってやしない安定の無音な店内。お店のおばちゃんは出迎えてくれるでもなし、そのままいつもの奥の座敷に向かう。ちょっと奥っていうよりは、イメージするよりもっとずっと先にその「奥」はあって、初めてきたときにはこんなに奥って深いところにあるんだなと思った。 テーブルではいつものアイツらが待っている。”イツメン”ってヤツだな。まだ生きてる? このワード。 ヘイ、ハロー、ヤッホーと声をかけ合い、ごろんと座敷に座りこむ。畳の上でかくあぐ

          俺たちのメグミ

          春うらら

          朝6時。「っぱぁ〜! うまいんだなーこれが!」と言ってグラスいっぱいの水をごくごく飲んだ。昨夜の赤ワインがきいている。こんな日は、水のありがたさをいつもの数倍にも感じる。 1、2ヶ月ほど前から、長らくかっている植物に新しく開きそうな葉っぱが出ていた。ずっと小さく包まれていたのに、ふと目をやると大きく開いていて、いつのまにか立派な葉っぱになってた。キミも飲むかい? 水。そう言いたくなるような瑞々しい色をしている。 また別の植物で、それもまた同じくらい長い年月をかけてかっていた

          パーティーは終わらない

          週末なのでパーティーがしたかった。パーティーと言っても、おめかしして出かけるとか派手な場所に行くとかそういうことではない。おうちでひたすら食べたいものや飲みたいものを好きなだけ、ガッツリとハッピー気分で楽しむ会だ。 週末だけはダイエットなんて気にしないぜ、と週末限定のご褒美にはしているが、意気込んで必要以上にフードファイターと化すので、平日の頑張りがずいぶん無意味になっている。 今日は日曜日。昨日も土曜日で週末だったから、もちろん”PIZZA AND PASTA”パーティー

          パーティーは終わらない

          Please take a look.

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          ずっと友達

          私はまだ関東に引っ越してきたばかりで、週末、朝からちょっと”休日っぽい”パンが食べたかっただけなのに、そのベーカリーカフェには1時間弱も並ばなければ入れなかった。この店にこだわっているわけではないので別の店に行けばいいじゃないかと思われるかもしれないが、ここ以前に行ってみたベーカリーはもっともっと並んでいた。ここは3軒目。 ようやく順番がまわってきて席に座れたことを嬉しく思ったが、ヘーゼルナッツカフェラテが770円もしてショックを受けた。クロワッサンはおいしかった。高かった

          ずっと友達

          今度生まれ変わったらそのときは〜名前のいらない料理たち〜

          柔らかな灯火、洒落た温度感を漏らす店が連なり、人が多くつどっている。 このゆるやかな上り坂の先も同じように賑わいを見せているんだろうと思っていたのだが、その店はやけにひっそりと佇んでいた。それでも水色にしたためられたファサードは目を引き、今夜の幕開けを期待させてくれるような存在感を醸し出している。 オープン時間とほぼ同時に扉を開いた。 店内にお客さんがいないのも相まってか、ちと早すぎたか、と思ってしまうほどに空間のシンプルさが際立つ。店のイメージにはなかった躍動感のある音楽

          今度生まれ変わったらそのときは〜名前のいらない料理たち〜

          Life of New Balance #2

          :::これまでも、これからも::: 登山家だったおじいちゃんの家にスニーカーがあった。鮮やかなブルーに惹かれ、そのまま譲り受けた「320」こそ高校生の僕が手にしたファーストNew Balanceだ。「320」を履いたおばあちゃんの広告は鮮烈で、今も記憶に新しい。  その後アメカジブームが到来し、New Balanceの本質を実感した。最高のパフォーマンスに加え日常に溶け込むルックス。元クリントン大統領も愛用するほどの品の良さに憧れたりして。  20代も半ばになり、僕は古着の世

          Life of New Balance #2

          推しを推すだけじゃダメなんだ!〜キミだってなかなかいいものを持っているよ〜

          「誰かっぽい」っていうのはナシにしたほうがいいですね。と思う折が、最近よくある。 ついうっかり、何かを見たり聞いたりして自分の何かと比較しちゃうってこと、あるでしょう? 私はあるんだけどね。 今朝、推しグループのメンバーのひとりが夢に出てきて、そうだな、彼の名を「グク」としよう。目が覚めた瞬間、もうまさに目が開いたその瞬間に「やっぱりグクだな……、彼氏にするなら」と思ったわけです。かっこよかった、まじでかっこよかった。分かっていたけど夢に出てきたグクはめちゃくちゃかっこよか

          推しを推すだけじゃダメなんだ!〜キミだってなかなかいいものを持っているよ〜

          Life of New Balance #1

          :::対比して常に進化する:::「NUMATAの靴買ってやろうか?」
   名字の“N”から、New Balanceをそう名付けた親父には笑ってしまうが、小学生の僕には印象的だった。だけど自分には少しアンバランスな気がして、一度も履くことなく大人になった。  1年ほど前、〈Aimé Leon Dore〉のPVを見て事態は一変した。僕が一目置くN.Y.のバーバーショップ「Mildred」を舞台に、バスケ好きのキッズ達が登場。足元には“N”の文字。あまりにバシッとハマったNew

          Life of New Balance #1

          夜空の星はおいしいの数

          行ったことのない国って、どんな色をしているのか、どんなにおいをしているのか、どんな空気が流れているのか、どんな人たちがいるのか、そういうことをまだ知らなくて、その言葉の通り「新しい世界を見る」ってことをしたくなる。 そんな思いのまま、まだ行ったことのないポルトガルを訪れるような気持ちで、私は新しい世界への扉を開いた。 お店の中は、夜になりかけている空の色をそのまま受け継いだかのように仄暗く、小さな明かりだけがほんのりと灯っていた。 それなのに、不思議と明るい。 店内には、

          夜空の星はおいしいの数

          すやすや限界ラプソディ

          きゅうりみたいな色のネイル 巡った2つの本屋さん チョコレート味 in チョコレート味 サーモンピンクのコート エルメスのツイリー VS 昭和のスカーフ これが今週の私。を表すキーワード。 なんだか楽しそうな響きのものばかりです。 だけど何も思いつかない。 あと2時間で日曜日が終わろうとしているのに、楽しそうなキーワードがあっても何も書きたいことがない。何もないよー!(悲鳴) 私はこのまま何も思いつきもせず、書きたいこともなく、今年に入って決めた目標「毎週日曜日にnot

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