見出し画像

淡い夢。

なんでもない日常。

自然の音や、他の家の生活音。

私は、うとうとしつつ、ぼーっとしていた。

我が家がやっぱり一番だな。

好きな時に、起きて、好きな時に、寝れて、
好きな食べ物を食べれる。

無理矢理食べなくてもいいんだ。

幸せである。

観葉植物とさぼてんを、
お隣のおじいちゃんに預けてたので、
手土産を持ってお礼に行かなければ。

どんなに、大きくなってるだろうか…。

楽しみである。

早く会いたい。会話がしたい。

私の分身の観葉植物とさぼてん。

可愛くなってるんだろうな…。


はっ!いけない!
ついついこんな夢見ちゃったではないか!

でも、ちょっと味わえて幸せだったな…。

あれ?何だこれ?息苦しい…体が震える…。
ヤバい!体が熱い!これは…もしかして…。

すぐにナースコール!
いや…もしかしたら、もしかするかもしれない…
無防備な、看護師が来たら大変である。

悩んで、同室の離れた所にいる人に、
すみませーん…あの…
もしかしたら、もしかするかもだから、
看護師さんに伝えてくれますか…とお願いした。

待ってる間にnoteに…。
ずっと下書きにあった「猫」を投稿した。

完全防具の看護師さんが来ました。

とりあえずあのPCR検査を受けて、
隔離された…。

ヤバい!死ぬかも…いやだ!
何でだよ!これこそ夢だろ!
夢だ!夢だ!これは夢だ!

熱でかなり頭がイカれ始める。

よりによって、
あんな穏やかな夢みるから…。

そのギャップのせいで、最高から最悪に、
この錯覚に戸惑ってしまってるじゃないか!

1日隔離されて、結果は陰性でした。

あーよかった…。

ぶかぶかの甚平なんて着たからだ!
あのヤロー!
喜んで着てしまっていたせいだぞ!

ふー。一安心、一安心。

だが、先生からお話があるとの事。

これまでの精密検査をした所…。

検査結果…すごく最悪だったです。

あー、そのせいで熱出してたんだな…。

病魔よ。
しつこく私に、まとわりつきやがって!

うそー!ちゃんとおとなしくしてたのに!

栄養士さんの言う通りちゃんと、
ご飯食べたのに!

医者の先生は、オブラートに包んで、
まだまだ、諦めずに、治療していきましょう!
と言う。

思わず、あのー先生、言っとくけど、
初めっから諦めてはいないですけどね!
と言ってしまった。

あら…いけない…いけない。
また、ひねくれ者が思わず反論してしまった。

わかってます…病院の先生を信じます…はい。

そんな訳で、入院がまた長引きましたよ。

5月の連休明けから、ずっと入院している…。
もう6月が終わっちゃうよー!

やりたい事まだ、沢山あるのに!
山菜取りに行く為に、体力作りしたいのに!
このままだと冬になる…寒い…やだよ…。

あー私に大きな翼があればな…。

窓の外を眺めてると、
翼を開いて、飛び出したい衝動に駆られた。

バッサ、バッサと飛び去って、
色んな所に行きたい!

マスクは忘れずにしないとな!

そんなおバカな発想がよぎってしまった…。

あっ!
ダメだ…体力がないから、
飛んだ所で、急降下してしまうではないか!

ヤバかったな…怖いよ…やだよ…。

あーあ。折り紙でも作ろうかな…。

でっかい翼のある鶴、作ってやるからな!
そして、私の代わりに飛ばそう!

でも…急降下したら、メンタルやられる…。

普通の鶴でいいっか!あぶない、あぶない。

危うく、自滅する所だった。

窓ぎわのベットだから、悪いんだ!
換気の為に、開けたり、閉めたり。

窓の下を覗くと、ミニチュアの作り物みたい。
に人が行き交う。自動車も小さく見える。

ん?それか、私が巨人になった気分だ!

足を出せば、何でも踏みつけてやる!

おもしれーな。バカだな…オレ。

雨上がりの虹が見たい!

そんな、些細な夢さえも、叶わない!

あっ!自分で作ればいいんだ!

よーし!売店に行ってみよう!

なんだよ、ここの売店は!
全然品揃えが悪いぞ!

はて?これは…あの子の出番か?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?