レアル・マドリー今夏の補強展望
さあ、この企画が今年もやってまいりました。今夏、マドリディスタのオフシーズンは絶望や怒りからスタートしたのではないでしょうか。お気持ち、お察しします。(笑)
さて今年も昨年(レアル・マドリーの未来)と同様に、マドリーの補強ポイントについて「バランス」の観点から展望していきます。バランスは、来季だけでなく5年後、10年後も強いマドリーであり続けるために必要不可欠な要素です。早速、現在のスカッドをポジション及び年齢別に見ていきます。なおマドリーはここまで、マルセロ、ベイル、イスコが契約満了に伴う退団、一方でチェルシーからリュディガー、ASモナコからチュアメニを獲得しています。チュアメニに対する私の評価はこちらに書いておりますので、よろしければぜひご覧ください。→(SIRのチュアメニ評)
選手の年齢は移籍市場が閉まる09/01時点でのものにしています。また、10代、20代前半、20代後半、30代とそれぞれ色分けしています。
■ ポイント1
「バランス」の観点からいくと、両SBが脆いことが可視化できます。マドリーのDFラインはナチョをはじめとしてユーティリティプレイヤーが多いですが、それでも右か左かいずれか1枚は補強したいところ。理想としては、マルセロ→メンディの世代交代のようにカルバハルの後継者を連れてくること。ただ市場に出回っている選手が少ないこと、EU圏外枠がヴィニ、ロドリゴ、ミリトンで埋まっており、よく名前の挙がるリース・ジェームス(イギリスのEU離脱によって2021年以降の契約からはイギリスの選手もEU圏外扱い)などEU圏外の選手を獲得する可能性が0に近いことを加味するとオドリオソラというオプションも現実味を帯びてくるのかもしれません。
そのオドリオソラに加え、名前のよく挙がるフラン・ガルシアをスカッドに追加するとこのようなDF陣が完成します。
一時期名前の挙がったライプツィヒ所属の24歳、ムキエレ(RSB, RWB, CB)なんかもいい選手でぜひ来てほしいと個人的には思っていますが、マドリーの財布の中を覗けないのでなんとも言えないのが現状です。
■ ポイント2
バランスからいくと両SB以外はそこまで気にはなりません。では、去就不透明なアセンシオの右WGとベンゼマの控えのところについて考えてみます。ただし先述したEU圏外枠の関係上、久保やジェススといった選手については考えずに進めていこうと思います。
まずは右WGから。ちなみに私はアセンシオの放出に反対はしませんが残って頑張って欲しいと思っている人間です。それはおいといて。アセンシオが退団すると、そのポジションに残るのはロドリゴと本職中盤のバルベルデ、そして右SBに新境地を開拓したバスケス。
先程の補強ポイント1を考えても、右SBを獲得してバスケスを本職の右WGに戻すというのもひとつの手かもしれません。
一方で、ウインガーのターゲットとして名前が出ているのがバイエルンのニャブリやリバプールのマネ。
ちなみにマネはセネガル国籍ですが、セネガルはコトヌー協定を締結しているためEU圏外扱いにはなりません。まああの会長(爺)のことなので、これまでに名前の挙がっていなかったビッグネームをいきなり連れてくる可能性もありますが。(笑)
続いてCF。報道によると本人の意思も含めてヨビッチの放出(ローン?)は既定路線、マリアーノは不明という現状のようです。また、この夏にマジョラルがローンバックしてくる予定。マジョラルは今季冬にローンでヘタフェに加入し、18試合6ゴールと数字を残しました。昨年もマドリーとしてはマジョラルを残してマリアーノかヨビッチを放出したいという思惑があったという経緯があります。このポジションのファーストチョイスがベンゼマ様ということもあり、資金を投入せずに控えを確保する可能性は十分ありそうです。
また、カスティージャに所属し今季トップチームデビューも果たしたラタサもベンゼマのバックアッパーとして期待が寄せられています。
今回もバランスに焦点を当ててマドリーの補強を展望してみました。とはいえ、コロナ禍により財政状況に余裕がないのはマドリーも例外ではありません。そのため、チュアメニが今夏最後の補強となる可能性も十分あると思います。特にペレス会長は健全経営第一主義ですので、無理な補強はしないでしょう。来季のスカッドがどのようになるのか、来季のマドリーがどんなサッカーを見せてくれるのか。22-23シーズン開幕までワクワクして待とうと思っています。
オフシーズン企画として、次回は "カゼミロの凄さ" について頑張って言語化したものをお届けしようと考えています。乞うご期待!!
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