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#16 SIRU+フルリニューアル!その背景や理由とは?

皆さんこんばんは。久しぶりのPodcastです!
3~5月ずっと体調を崩していたので、しばらくの間空いてしまいました。
ようやくビールが飲めるぐらい体調も戻ってきたので、Podcastも再開していきたいなと思っています。

久しぶりの第1回目のビールは、ホップワークスというアメリカのブルワリー の「ロボット パンダ 」をいただきたいと思います 。これはジャケ買いというもので 、ジャケットがめちゃめちゃインパクトがあるビールになっています 。

では早速いただきます !

ああ! おいしいです。
もっと苦味があるのかなと思っていたら、ヘイジーの中で はおそらく苦みが少なくて 、結構オレンジやパパイヤのような南国のフルーツを感じさせるビールなのかなと思います。ホップはサルタナとカスケード、モザイクですかね。今から夕飯なんですけど、食事前に良いビールを選んだなと思います 。

Podcast再開第1回目は、SIRU+のフルリニューアルについてお話しできればと思います。


実はこっそり、6月末にSIRU+のフルリニューアルをしました 。

今回のフルリニューアルのテーマは 、「モチベーションを再度デザインし直す」ということです。

以前からSIRU+を使っていただいているユーザーの方からは良い評価をいただいたり、コンセプト自体が新しいので、企業や自治体からは評価をいただいていたのですが、なかなかユーザー数が増えないという壁にぶつかっていました 。
その原因は単純で、アプリのダウンロードから継続して使ってもらうまでのモチベーションのデザイン設計が失敗していたからだと思っています。

そもそもSIRU+は、以前からお伝えしている通りで、健康に全然関心のない僕でも、自分の栄養状態が分かって自然と改善できるようなアプリを作りたいというコンセプトで作っていました。
健康に関心のない人が 求める条件として、当然面倒くさくないことが重要です。なので、いちいち記録をしなくてもいいという点は、しっかりと考えながら作っていました。
しかし一方で、面倒くさかろうが、面倒くさくなかろうが、健康に関心のない人たちにとって、なぜこのアプリがなくてはならないものなのか、という使ってもらうモチベーションをしっかりデザインしきれていませんでした。なので、今回のリニューアルは、この点をしっかりとゼロから考え直すことにしました 。

SIRU+の行動変容理論とは

まずは、その点を説明するにあたって、SIRU+の行動変容理論で何を採用しているのか、というところから説明できればと思います 。

行動変容理論は世の中にたくさんありますが、SIRU+はごくごく一般的な「ヘルスビリーフモデル」というものを参考に作っています 。

ヘルスビリーフモデルを簡単にいうと、健康に良い行動をする可能性を高めるために、まずは今やっていることの脅威を認識しましょう、というもの。 このままではまずいので、ちゃんと危機感を持ちましょうということを醸成していくために、 その脅威を避けるために行動を起こすことのメリットと 、 ただそういう行動をするのは当然面倒くさいというデメリットが伴うので 、メリットとデメリットを天秤にかけたときに 、「メリットを取った方が自分にとって有益だ!」と感じさせるように、メリットとデメリットのバランスを示す必要があります。

ヘルスビリーフモデルの「驚異の認識」という点は、基本的にライフログをためないと脅威を認識できない栄養管理サービスが多い中で 、SIRU+は買い物履歴が自動で連携されるので、買い物をしているだけで自分のリスクや脅威を知ることができます。ヘルスビリーフモデルにあたる、驚異の認識の煩わしさ、面倒くささを徹底的に排除して、簡単に今の自分のリスクが分かるような設計にしてきました 。

そして、もうひとつの「メリットとデメリットのバランス」ですが 、健康的な行動をするにはお金もかかるし、今までの生活様式を変えなきゃいけないので 、その脅威を減らすためのメリットは分かりつつも、なかなかデメリットの方が際立ってしまって、行動を変えられないという人が多いと思います。

そこでSIRU+は、お金をかけて何か高いものを買わなきゃいけないとか、大きな行動変容をしないといけないというデメリットをなるべく排除するために、スーパーやコンビニなど、普段の買い物でメリットを得られるような設計にしてきました 。

なので、SIRU+さえ使っていれば、なるべく少ないデメリットで行動を変えられるということをユーザーの方に感じてもらい、アプリを使い続けてもらうということを想定して作ってきました。けれども、まずそもそも入り口の時点で、ちょっと設計をミスしてしまったなというのが、今振り返ると思うところです。

内発的動機づけと外発的動機づけについて

さらに 、内発的動機づけと外発的動機づけという話がヘルスケアでよく語られるかなと思います。内発的動機づけというのは 、対象となる行為 、例えば、 栄養管理自体の面白さだとか、得られるメリットに魅力を感じて始めようというというもので、その対象自体の魅力でスタートできることです。

一方、外発的動機づけは、どちらかというと対象となる行為、例えば、栄養管理自体ではなくて、栄養管理を通して得られる間接的な利益を目的として始めよう、というものです。 最近でいうと、歩だけでポイントがたまるアプリはまさにそうだと思っていて、健康になりたいと思ってアプリを使い始める人も中にはいると思いますが、どうせ通勤で歩いているし 、歩いている分がポイントになるのであれば、使わなきゃ損だなっていう理由で使い始める人がほとんどだと思います。

健康のためにもう少し歩こう、みたいな健康意識はのちのち育っていくのであって、あと少し歩けばポイントが何ポイントもらえるから、どうせなら歩こうかなとか、歩いてるうちにアプリが褒めてくれるから少し歩こうかなとか、きっかけはまったく健康とは別のところでモチベーションが醸成されているというのが外発的動機づけです。

で 、 SIRU+は今まで内発的動機づけに頼っていて、面倒くさささえ排除してあげれば 、健康を気にしている人たちが使ってくれるだろうと思っていたんです。しかし、これは大きな間違いで、私自身、健康に関心がないと普段 から言っているにもかかわらず 、面倒くささや手間さえ排除してあげれば使ってくれるだろうっていうような 、ちょっと安易な気持ちがあったと反省しています 。

フルリニューアルのポイント

SIRU+のダウンロードのモチベーションを再度デザインしようと思ったときに、しっかりと外発的動機づけを用意しないといけないと考え、今回のフルリニューアルで 導入したのが、「シルタスポイント」と「アプリ内 チャレン」です。

アプリ内チャレンジ は、この商品を健康のために買いましょうとか、レシート撮影しましょうとか、 あらゆる チャレンジ を達成していくとSIRU+内でポイントがもらえるという機能です 。

SIRU+はコンセプトが 買い物からを栄養管理するアプリだから、ユーザーの多くが、基本的にスーパーマーケットやコンビニで買い物をしています。で 、 買い物をしている人が気にしていることって、いかにお得にポイントをためられるかということで、実は外発的 動機づけとして、「お得」というものが、 もうすでにドンとあったんですよね 。

これを利用せずにユーザーのダウンロードを増やそうというのは、本当に大きく設計が間違っていて、今回はその外発的動機づけとして、ポイントを得たいからSIRU+でオススメされている商品を買ってみる、 買ってみるとポイントがたまってお得だなと。それと同時に、アプリを使っているうちに 、栄養バランスが整ってきて、どんどん健康になってきているじゃない、ということを感じてもらう。
そして、どうせだったら健康にいいものを買った方がいいよなと、だんだん健康が目的になっていくようなアプリの改修を今後も続けていきたいと考えています。

今回 、フルリニューアルを通して 、いろいろなヘルスケアの文献や論文を改めて読み直しました。で、本当に再認識したこととして、健康ってそもそも やりたくないんですよね。

健康にいいことでも我慢を強いられることはやりたくないと答える人が全体の70%ぐらいいるんです。
また、食べ物やお酒なども 、我慢すること自体がストレスになると思うので、逆に健康に悪いんじゃないかと思っている人が60%います。

なので、 みんながやりたくないと思っていることに僕たちは改めて挑まなきゃいけないっていうことをしっかりと心に留めて、やりたくないことをやりたくなるような モチベーションデザインを、今後も引き続き設計していきたいと思っています 。

最後に

ちょっと長くなりそうなのと、 久し ぶりにビールを飲んだから喉があまり調子が良くないという感じなので、今日はここで 終わりにして、また次回、続きを話せればと思います 。

アプリに関して、採用に関して、今日のお話について、ご意見やご質問などお待ちしております。

本日もありがとうございました!また来週も話していきたいと思います。