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理学療法士国家試験:         直前に1点でもアップする方法

第59回理学療法士国家試験もあと少しですが、直前に少しでも点数アップするために心がけてもらいたい事を紹介します。

国家試験合格では1点に笑い、1点に泣く場合もあります。なので、1点でも得点する(失点しない)ようにしたいものです。ここでは、昨年、息子と国家試験を受ける際に、直前に心がけたことを紹介します。

【1】時間配分に注意する
国試は午前午後ともに100問で160分の制限時間です。
100問のうち3点問題が20問、1点問題が80問となっています。
この3点問題と1点問題をどのようなペースで解くかが問題となります。

(1)3点問題と1点問題、どちらから解くべきか?
 結論は3点問題です。息子以外に、職場の理学療法士に3点問題と1点問題のどちらかを本番で解いたかを聞くと、ほとんどが3点問題から解いたとの事でした。
 3点問題は、得点が大きいのでじっくり解きたいですが、1点問題を先にやって、最後に時間に追われながら焦って解くのはやめておいた方が良いです。1点問題なら、ある程度時間に追われながらもスピードアップして解く事は可能だと思いますので、1点問題は後回しにしておいた方が良いでしょう。

(2)標準的時間配分は、息子の場合、以下のように設定しました。
3点問題20問(1問3分=60分)
 →開始から60分が目安です。できれば50分ぐらいでできれば余裕ができます。

・1点問題80問(1問1分=80分)
 →3点問題で60分を消費していますから、残りは100分です。1問1分少々で解くイメージです。1点問題でも瞬時に答えが出る問題もありますので、1問1分はそんなに短い感じではありあせん。3点問題を60分で解いた場合、残り80分で1点問題を解くと、最終的に20分残ります。順調に行った場合、20分で見直しできますし、3点問題に時間を要して80分とられても、1点問題は最後までできる計算です。

・見直し20分
 3点問題に60分・1点問題に80分要すると、20分残るので、20分で全体の見直しをするようにしましょう。

(3)最後に時間配分で注意すべき事は、「計算問題のワナにひっかからない」(重要)です。
 息子は浪人時代に模試を受けましたが、9月頃に受けた最初の模試は調子が良く、6割以上で合格圏内(B判定)でした。しかし、11月頃に受けた2回目の模試は5割ぐらいの得点で(D判定)でした。
 どうして得点が下がってしまったのか、問題や解答を吟味したところ、1点問題で何問もケアレスミスをしていました。通常なら正解できる問題も間違っていたのです。
 どうしてケアレスミスしたかを、いろいろ聞いたところ、「最後、時間がなくなり、あわててやってしまった」事が原因とわかりました。そして、なぜ時間が足りなくなったのか、考えたところ、「運動学の計算問題で、ややこしい問題が出て、それを考えるのに必要以上に(大幅に)時間を消費してしまった」とわかりました(しかもその計算問題は結局不正解でした)。

 運動学の計算問題は時に難解です。そのような問題に時間をかけ過ぎると、全体のペースに大きく影響を及ぼします。やり方がわかっても計算だけで、時間がかかってしまう場合も多いです。これから得た教訓は、「計算問題のワナにひっかからない」です。難解な計算問題は、出題者の得点させないという意図に加えて、「時間を消費させる」という意図もあります。
 
なので、このような問題に時間をかけてしまって、他の問題を解く際に焦ってしまわないよう注意してください。

 このような分析の後、国試を受けるに際して、以下のようにこころがけるようにしました。
・運動学の計算問題はぱっと見てすぐに解けそうな場合はやってよい。しかし、ぱっとみて難しそうだと思った場合は、一旦その問題だけやらずに飛ばして、最後にしよう。

 こうする事で、問題を解くペースを乱さずに、落ち着いて解答する事ができました。

【2】「1つ選べ」と「2つ選べ」を明確にする
 
国試問題では、選択肢を1つ選ぶ場合と、2つ選ぶ場合があります。「1つ選べ」問題で2つ選んだり、「2つ選べ」問題で1つしか選ばなかった場合は当然不正解になります。

 国試での基本中の基本だと思い、養成校などでも繰り返し言われていると思いますが、国試の緊張状態の中でとくに焦って問題を解いている場合に、この「1つ選べ」「2つ選べ」を忘れてしまう場合があります。

 実際、息子も昨年の国試で1問「1つ選べ」という問題で「2つ選んでしまい」不正解になってしまった事がありました。「1つ選べ」なら楽々正解できた問題ですが、「2つ選べ」と勘違いして、不正解になってしまっていました。
 もし1点差で不合格なら悔やんでも悔やみ切れないところでした。

 問題用紙に「1つ選べ」なら□1つ、「2つ選べ」なら□□などと書いて、「1つ選べ」「2つ選べ」を絶対に間違えないようにするなどしてください。

【3】選択肢を選ぶテクニック
(1)「○○する事がある」という選択肢は正しい。
 人に見られる現象に100%はありません。「○○する事がある」という選択肢を否定する場合には「○○する事は100%ない」という事を意味します。
 そんな事、人では絶対に証明できないのです。患者100人で見られなくても、患者100万人に1人でも見られれば「○○する事がある」のです。
 なので「○○する事がある」という選択肢があれば、内容を検討する必要がなく、その選択肢は正しいとして良いです。
(注)ただし、診断基準が定められている場合などは、診断基準以外のものは誤りとなる場合があります。

(2)「○○はない」と言い切るのは間違い
 (1)と同様に人に見られる現象で「ない」と言い切るのは難しいのです。

(3)治療などで「誤っているのはどれ?」と聞かれたら、「それをやってはダメなの?」と考えましょう。関係なさそうでもすぐに×にしないようにして下さい。

 (例)骨折の治療で、術前の呼吸のリハなどは関係ないように思えなすが全身麻酔で呼吸が弱くなり痰が出せなくて肺炎とかになる事があるのでやった方がいいんです

(4)「理学療法士ができる」は○
 
国試出題委員は、受験生に「理学療法士ができる事」を知ってもらいたいのです。「あんな事もこんな事もじつは理学療法士ってできるんだよ」と知らしめたいのです。
 なので、「理学療法士ができる」という選択肢はほとんどの場合○になります

 以上、国試直前の解答テクニックでした。


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