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小笠原紀行②|ついに父島に上陸!

朝4:30。
おが丸での船内泊から目覚め、日の出を見るためにデッキへ。
が、今日は日の出の方向のデッキは閉鎖されていました。後から島の人に聞いた話によると、海が時化ている日や風が強い日はデッキが閉鎖になるそうです。
というわけで、窓越しながらに美しい朝日を拝みました。

思わず手を合わせたくなるような朝焼け

二度寝して目覚めると、もう船は父島に接近していて、下船態勢に入りかけていました。酔わないか、飽きないかと心配していた24時間の船旅も、何もせずぼーっと過ごしていたら案外あっという間。
下船すると、二見浦で早速ユースホステルの方がお迎えにきてくれました。
初めてでも「おかえりなさい」というのが小笠原の挨拶。
初めて来たのに、なんだか親戚の家に来たような温かいお迎えに、初めての父島での生活の不安も吹っ飛びました。
二見港には、ユースホステル以外にもたくさんの他の宿の方が、下船する人のお迎えに来ていました。おがさわら丸以外には入島手段がないので、そのスケジュールに合わせて島中が動いているような感じがします。

まずは宿に着いたら簡単に宿の説明とチェックイン。
これまた親戚の家のようなアットホームな雰囲気。島の方が運営している宿だからこそ、島での過ごし方やおすすめについても話を聞けるのがとてもありがたいです。

その後は半日の自由時間。
だいたい私は旅の初日は、とにかく気の向くままにそのエリアを歩き回ってだいたいの土地勘を掴むことにしています。
というわけで、今日は父島の中心地、大村地区の周辺を歩きました。

ランチはハートロックカフェにて。
サメバーガー・パッションフルーツジュース・島レモンケーキという小笠原らしさ満点のランチを、ガジュマルの木が屋根を作る心地よいテラスでいただきました。

父島の絶景スポット「ハートロック(千尋岩)」にその名をちなんだハートロックカフェ
サメバーガーは珍味かと思いきや、
ふっくらな実と絶妙なソースがマッチしてとっても美味しかった!

実はこのカフェに来たのは、大村地区で有名なカフェとして紹介されていたことに加えて、併設したツアー会社の受付で島のチェックインをするため。私は島に来る前に申し込みをしていたので、島に着いていることを知らせるために初日に受付に来るように言われていました。
その日申し込みをしている人もいたので島に着いてからでも申し込めるツアーもあるのかもしれませんが、私が申し込んだ海のツアーはすでに満席だったようなので、絶対に行きたいツアーがある場合は島に来る前に申し込んだ方が確実だと思います。

お腹を満たした後は、情報収集をかねて小笠原ビジターセンターに行ってみることに。小笠原の成り立ち、生態系、歴史などについて展示されていました。無料かつ比較的短時間で見て回れるので、島に来て最初に行ってみると島の全体像が見えて良いかもしれません。
ちなみに私はこの日無料でやっていたガイドツアーが横を通っていくのを見て、文字通り飛び込み参加しました(苦笑)ツアー会社が有料で開催しているもののようにどこかまで出掛けていくのではなく、併設している大神山公園(おおがみやまこうえん)内にいる植物たちを見ながら小笠原の固有種などについて説明してくれるというもの。
この植物たちはNPOの人たちが手で植えたものだそうで、個々の植物を近くで見ながら勉強するにはもってこいの環境でした。

大神山公園のすぐ横にあるビジターセンター

その後は、おが丸のお見送りに参加することに!
というのは、今日私が乗ってきたおがさわら丸は、11時に父島に着いて、今度はそのまま15時30分に父島を出て内地に向かいます。なので、父島に着いて早々ですが、宿の方と一緒に私もお見送り側として二見港に行ってきました。
今回はGWの中日ということもあってか、700人以上の方がこの便で内地に帰るそうで、乗客とお見送りの人の人で港が熱気に溢れていました。
船に乗り込む人たちが首にかけていたレイ。船が出航するとみんなそれを海に投げ込んでいて、「一体何だろう?」と思って島民に聞いてみると、「そのレイが島にたどり着くと、また帰ってくる」という証になるのだそう。
ハワイでは歓迎の気持ちを込めてレイを渡しますが、はなむけのためにレイを渡すのが小笠原流なのだそう。レイを渡したりもらったりできるようなつながりが生まれるのも、小笠原での観光の魅力のひとつだなあと思いました。

おがさわら丸出航前、お見送りで賑わう二見港

お見送り後、夕飯までまだ少し時間があったので近場を散策することに。前から気になっていた大神山神社に行ってきました。参拝はいつでもできるようですが、社殿の門が開いていない日もあるみたいです。この日も門は

この日も門は閉まっていました。

そこからさらに進んでいくと、いくつか展望台を経由しながらミニ・トレッキングをできるルートがありました。柵は簡単なロープが貼ってある程度のところでものすごく風が強く吹いていて、本当に吹っ飛ばされるんじゃないかと心配になりましたが耐え抜きました。

パノラマ展望台に向かう道
かなり風が強く、若干足がすくんだ
大村海岸を見渡すことができる

それぞれの展望台からは島全体が見晴らせたり、道の途中で小笠原の固有種アカガシラカラスバトを見かけたり、比較的簡単ながら見応えのあるルートでした。
(Google Mapには道が表示されませんが、行ってみると舗装された道が続いているので、道なりに行くと展望台に辿り着けました。)

そして夕飯は、洋風居酒屋CHARAというお店に行ってみました。色々な雑誌やパンフレットに写真が載っていて気になっていたお店です。
なんと残念、一番お目当てだったマグロのレアカツは入荷がなかったのですが、その他にもたくさん美味しそうな料理があって迷うほどでした。今日いただいたのはこちらの3品。

ウミガメの煮込み。
ウミガメは小笠原の重要なタンパク源の一つだそうで、色々な調理法で食べられています。
煮込みは濃くたっぷりで、濃厚なもつ鍋に近い感じ?
カッポレというお魚の揚げ出し。
優しいお出汁の味で舌が癒されました。
メカジキのステーキ。
めちゃくちゃ肉厚でふわっふわの絶品でした。
テラス席では焼肉が良い香りを漂わせていた

店内もおしゃれな雰囲気で、大満足でした。
今度はマグロのレアカツを食べにまた来るぞ!!

本日最後のイベント、夜の散策。
小笠原では、GWを境にクジラが見られなくなっていく(北に向かって帰っていく)のと入れ替わりに、ウミガメの産卵が少しずつ見られるようになっていくのだそう。
というわけで、今日は大村海岸を散策してみました。ウミガメの産卵をみる時は、カメを驚かせないためにライトをつけないのがルール。全く足元が見えないほどではないですが、素人がフラッと行ってウミガメを見つけられるほど甘くはありませんでした・・・。
あとで宿の方に聞いたところ、まずは海からキャタピラーのようにウミガメが上がってきたあとを探して、その跡を追ってみるとウミガメがいることがあるのだそう。産んだ卵が簡単に波にさらわれてしまわないように、波打ち際よりも内陸にだいぶ上がったところで産卵をするのだそうです。
すこーしそんなことも分かった上で、またリベンジしてみたいと思います。

(2024年5月5日)
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小笠原のビーサン、"ギョサン"を手に入れた!
これを履いて海岸を闊歩すると、ちょっと島民に近づいた気がして嬉しい

読んでくれてありがとう!またね!



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