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生徒の生成AI利用を見ていると

Google for Education認定トレーナー/コーチの笠原です。

ChatGPTが生徒の生活に入り込みだしてからだいたい一年くらい経ちました。残念ながら授業で指導する環境が整っていないため、溜め込んでいるアイデアを生徒に手渡す機会が無いのを残念に思っています。

授業で使えないでヤキモキしている自分とは無関係に、生徒が生成AIを使っている様子はよく目にするようになりました。

そこからなんとなく見えていることを紹介します。

使えると分かっているは別

デジタル・シティズンシップ教育の文脈でよく言われますが「使えることと分かっていることは別」ということがはっきりと分かります。

一年くらい前のChatGPTの出力の感じだと、生徒も積極的に使うほどの便利さも感じにくかったせいか、一部の物好きな生徒がさわっている程度でしたが、性能がどんどんと向上して使いやすくなったせいか、使っている生徒の数は増えたように見えます。

ただ、様子を見ているとあまり推奨されていない使い方をしているケースが多いですね。例えば、ある言葉をGoogle検索するようにそのまま単語だけで放り投げるような使い方ですね。

プロンプトの工夫の例を示してあげるだけで、かなりびっくりする様子なので、やはり授業で真正面から扱いたいと思うところです。

授業で取り上げているので、「嘘の情報も入っちゃうんでしょ?」ということは理解しているようですが、それでも検索代わりに使いがちな様子が見えますね。

出来ることのイメージがまだまだ

プロンプトで上手く指示すると、色々な表現を生成AIはしてくれますが、そういう「自分の欲しい情報」に併せて「最適な出力のさせ方」を調整するということを生徒はまだ手段として知らない様子です。

一回教えれば、自分で工夫をするようになっていくので、やはり一度ちゃんと教えてあげたいと思うところです。

もちろん、ネット上にはどのようなプロンプトを書けば良いかという例は相当に広まっているのですが、高校生にとってはその使い方のイメージが掴みづらいようです。

画面でやってみせると要領を掴む様子であるので、やはり野良で使わせている状況があまり良くないなと感じています。

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