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祖母と行った「法事」が作業療法すぎた件

皆様初めまして
茅ヶ崎リハビリテーション作業療法学科4年 篠田 謙志郎と申します.
私ごとではありますが、もう来週は卒業式らしいです.
あと数年は居させていただきたいほど好きな学校ですが、そろそろ巣立たないといけないらしいです…(笑)

最近自分の思考を整理するには「語る」ことが重要だということに気が付きました.そして,noteを用いれば思う存分語れるのではないか!!!と思ったので何となく自己満足で書いてみます.きっと書きながら書きたい事が浮かんでくると思います.これが主体的に語るパワーだと思います.


はじめに

さてさて!
最近実家の方に帰省してまして.
祖母に連れられて曾祖父の50回忌,曾祖母の33回忌に行って参りました.
今の時代,家族揃って,50回忌・33回忌まできっちりお寺に行くような家族珍しいのではないでしょうか?(主観ですが)

70歳を超えて,色々なことが忘れっぽくなってきている祖母ですが,法事の日だけは前々から予定を空けるように言われており,
「昔の人はそういった行事を大切にするもんだな〜」
と思っておりました.

しかししかし!!
祖母が法事を大切にしている理由はもっと深く,祖母にとって意味のある作業であると,帰り際の住職さんと祖母とのお話から判明いたしました.
そんな1コマをノートを用いて共有させてくださいませ.


本題

「忘れっぽいのに法事のことは忘れないな〜」
「昔の人はこういった行事を大切にするもんだな〜」
私は熱心に法事の準備をする祖母を見て思っておりました.

お寺に着き,住職さんと一緒にお経を唱え,それも終わり.
住職さん祖母が世間話をしていた時のこと.
「曾祖父はこういう人だったね!」
「曾祖母はこういう人だったね!」
などたわいも無い話をしておりました.

曾祖母のことを話していた時のこと.
曾祖母は前妻の供養のことをすごく気にかけていたそうです.
実はうちの家系図は少々複雑でして,曾祖父には前妻と前子たちがいるのです.
ただ,曾祖父を除く全員が火事で亡くなってしまい,その後に曾祖母と再婚し,私の祖父が生まれ,祖母と結婚したという流れです.

そして,曾祖母が前妻の法事やお墓参りを一生懸命行う様子を1番近くで見ていたのは嫁いで来た祖母だったのです.
そして祖母は「私は託されたのだと」発言していました.

つまり,祖母にとって「法事」とは
曾祖母から託された重要な役割であり,私がやる必要があるという強い価値のある作業であったのです!!
画像で示すと下記の通り


これらから感じた作業療法っぽさ

①現在の姿を理解するには過去を知る必要があるということ.
→私は当初,祖母が法事に熱心なのは、昔の人はそういうことを大切にするものだからだ.と考えていました.
しかし,実際には曾祖母の姿を近くで見ていたという祖母特有のナラティブが存在したのです.
人間全員に個別のナラティブが存在し,過去があるから今がある.
現在の行動・発言・考え方を理解するには,過去のナラティブを聴取することは非常に大切なことだと再認識させられました.


②日々の生活の中に作業は隠れていること.
→法事に行くこと.住職さんとの会話.
私は隣で何も考えずにぼーっとしていることも出来ました.
そして,ぼーっとしていては気がつくことが出来なかった祖母の価値や役割.

私は作業療法士の端くれとして,作業のメガネで世界を見ていたい.
当たり前すぎて気が付かない日常の中に潜む彩りに気が付けるような人間でありたい.


最後に

最後に少し私のお話.
私は上京して4年になるんですが,基本的に帰るたびにお墓参りに行くのです.
これは誰かにやれと言われたからでもなく.
なんとなく行くのは当たり前でしょくらいの感覚で行っていました.

今考え直すと,
頻繁にお墓参りに行き,花を生け,綺麗に掃除する祖母の姿を見ていたからかもしれないと思うんです.

祖母が曾祖母を見ていたように.
私が祖母を見て形成された強い価値.

意識せずとも自然と受け継がれているような作業.
皆様にもあるんじゃないでしょうか?


拙い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました.
やらなくても良いことだけど,
それをすることが人生を少しだけ暖かくしてくれる.
祖母を見ていてそう感じました☺︎

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