結局はRPの「艇速」を上げるため

 以前、他人のボートノートを見るのが成長に役立つのでは?と同期が話をしていました。当初の目的としては、自身のアウトプットの機会を強制的に毎日作るということなので閲覧人数はどうでもいいのですが、慶應ボート部を強くするという観点から考えるならば、部員の閲覧者が増えればそれだけみんなが同じ問題を考えるという点で艇速に寄与しているわけなので大事かもしれないですね。COXのボートノートって何書いているんだ?という感じだろうから、意外と需要ありそうだし。

 一昨日に書いたレース戦略の話ですが、昨日から読み始めたリチャード・P・ルメルト著『良い戦略・悪い戦略』でも同じような事が触れられています。振り返ってみると、こんなようなことを考え始めたのは一個上の先輩から経営戦略本を一冊借りて読んでからだった気がします。そこから、大前研一の著書などを読み漁ってだいたい同じような事書いてあって飽きましたが、実際に新人戦やら冬期間のT.T.やらWK期間を経て再び同じジャンルの本を読むと染みますね。ルメルト氏が強調しているのは「相手の弱点に自身の強みをぶつける」ということ。強みを防御するという考えが先行すると、コスト掛るしリスク上がるので。これ、一昨日の話と似てるなぁと思ったのでいい戦略だったのかもしれない。アフガン戦争での米軍の戦略評価とかも書いてあって面白い。

そんな感じで長くなったけど、今回の内容は前置きから引っ張ってきて「艇速」について

WKのときに、3750Mレースとかタイマンレースにおいて何が勝利の鍵になるのかなぁって考えて、ただのRPじゃなくて仕掛けられるRPにする必要があると思った。分解すると、RPの平均艇速、RPの持続力、スパートの有効性。二番目と三番目は似たことを示している。UT中のアタックで艇速が上がるようにRPでも上がることが必要だし、そのためにはRPもUTのようなイメージで漕ぐことが求められる。これがRP=TP=UTということであって、これを握っているのはドライブとフォワードの比率なんじゃないかってこと。
何のためにUTやってTPやっているのか時々忘れてしまいそうになるけど、結局はRPの「艇速」を上げるためであって、さらには2000Mレースや3750Mレースで勝つ「艇速」を発揮するため。UT≒TP≒RPの状態をつくらないといけない。この時に、試合の2000Mないし3750Mから逆算してUTで取り組むべきことを考える必要はある。じゃあ何が変わらないものかって考えると、フォワードとドライブの比率だと思う。

「ドライブは圧縮したうえでフォワードは長くとる」ことができているかという指標でUT、TP、RPも考える事にしている。詳しく言えば、UTのときはドライブの動とフォワードの静のメリハリ。TPのときはフォワードの精度。RPでは比率の変化が主に意識していること。もちろん他の事も考えるけど。これを意識したら、UTでSRを抑えることも一つ有効な取り組みになるし、キワの取り組みをするときも本来の意図を見失わないで済む。休んで休んで、MAX!みたいなイメージでUTできればRPにも生きてくると思う。

何でこんな話を書いたかというと、細かい技術論ばかり話しているとだんだんその目的からそれていくから。もちろんドライブ:フォワード比を構成する要素を考える事は重要だけど、常にその取り組みの上位範疇を意識することも大事。って思って乗っています。


明日は新人戦の批評、そのあとは、NTTの佐々野さんとかOxfordBrooksのHarry Brightmore、US女子代表のKatalin Snyderとかのボイスレコーディングから何か学べそうなこと書き出し。隅田練行った時の音声も残してあるから、分析したのを自戒を込めて書き出し。東日本の批評もできるし、今シーズンの目標設定についても書ける。最近読んでいる本にも触れられるし、あと1週間は大丈夫だぜ!

=なんか題材ないですか?

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