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せっかちな母の話

私の母、恵美子と言います。

我慢強く
 (病院に行かないで大変なことになったり)
人の話を聞かない
 (無謀だと言う忠告を無視し、すごいことを成し遂げたりする)
自慢の母です。

今日は母の失敗をご紹介します。
30数年前、暑い夏の日の話です。
習い事の帰り、喉が渇いたので、母に飲み物をねだりました。

暑くて暑くて、今すぐにでも飲みたい私は、
「早く飲みたい。もう待てない!」を連発していたようです。
姉の分と合わせ、2人分の飲み物を買うことになりました。

目の前には、紙コップの自動販売機。
40円を投入して、ドリンクのボタンを押すタイプです。

「はやく!はやく!」急かす少年時代の私。

でも、姉があからさまに不機嫌です。
年長者の自分を差し置いて、先に弟が飲み物を手にすることは許せません。

母は、そんな雰囲気を察し、「任せときな!」
と言って、2人分の硬貨を手に自販機の前に立ちます。

まず、1杯目。
姉のドリンクをぽちっと押した後、空の紙コップが落ちてきて氷が入ったくらいのタイミングでした。

母は、すぐさま2杯目分の硬貨を入れ、ドリンクのボタンを押しました。
「シンタの分も予約したから!」
と言い放ちます。

子供だましのテクニック炸裂です。

しかし、信じられないことが起きました。
完成前の1杯目の紙コップの上に、空の紙コップが落ちてきて、2杯目の作成がスタートしたのです。

呆然とする母と姉。私も絶句。

出来上がったのは思ったのと違う「マウンテンデュー」。
姉は、下の紙コップに入った氷をもぐもぐしながら、母に怒りをぶちまけていました。

最後に

母が絡む失敗談は楽しい思い出です。

中学校に着ていくYシャツですが、何を間違ったのか姉のブラウスが用意されていたことがありました。

バスケ部の朝練の後に着替えている時、
「お前の襟、丸いぞ!」
と、宮本に言われるまで気が付かなかった私も間抜けです。

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