映画「マッチング」を見るか迷っている人へ


このブログとマッチしてくださり
ありがとうございます。

2月23日、三連休初日に公開された
映画『マッチング』。

「ミッドナイトスワン」「サイレントラブ」の
内田英治監督によるマッチングアプリを主題にした、完全オリジナルのサスペンススリラーです。
初日興収は1億3000万円、初登場2位でスタート
したことにより気になっている方も多いかと思います。

しかし世はまさに【口コミバズり映画戦国時代】。

「ハイキュー」も「カラオケ行こ!」も「ボーはおそれている」も見たいしな…という方。
そもそもサスペンススリラー?怖いんでしょ?と
様子を見ている方。

忙しい現代社会において時間もお金もかかる映画、そう簡単になんでも見ろとは言えません。

それでもどうしても!見てほしい!

このおもしれーーー映画を!!

内田英治監督や二宮プロデューサーは
「続編を作りたい」と意欲的です。

そう!そこの貴方の一回が!
このおもしろ映画(?)の未来を決めるんです!!

ということで、大きなストーリーの核心には触れませんが、演出面やキャラクターに多少のネタバレを含みつつ、「フン…見てやるか…」と思っていただけるように見どころを話していけたらと思います。

繰り返します。

多少のネタバレを含みます。

それでは行きます!!!

※これ以降 必ず最後までお読みください※



①「サスペンススリラー」ってジャンルらしいけど、怖い?

A.怖くないよ。


…ほ、本当だよ。

というのも、
連続猟奇殺人事件がベースになるこの映画。
死体が苦手な人、痛い描写が苦手な人、そもそも血が苦手な人は少し注意が必要かもしれませんが、殺人行為中の描写が映るシーンはそこまで多くありません。
怒涛に何度も人が殺されるシーンが続く訳ではないので、ご安心を。

ちなみに「マッチング」、
映倫区分はG:年齢にかかわらずどなたでもご覧になれます。
優しいねマッチング。
素敵だねマッチング。

…本当に?

そこは内田瑛二監督のなせる技。
グロテスクな直接描写を薄める一方で、
何が行われているかを我々にしっかり想像させるために「音」の表現に全ブッパされている。

ぐちゃ… ギギギ… ぐさ…ぐさ…

そういう音から、想像力が豊かな人であればあるほど画面に映らない惨事を生々しく連想してしまうかもしれません。

この内容で苦手かも…と思われた方は体調面にも関わるので無理はなさらないでください。

ちなみにこういう人体を破壊する音は大抵セロリとか切る音らしいですね。
凄惨なシーンも「ザクッ…うわぁセロリが…」と思うと多少メンタルが守られるかもしれません。

③旧ジャ⚪︎ーズが2番手らしいけど演技力どないよ?


これに関しては安心して見ていただきたいです。マジで。

この度、『狂気のストーカー・永山吐夢』を演じるのはSnow Manの佐久間大介くん。
普段の印象的なピンク頭を白くブリーチし、奇抜で得体の知れないビジュアルで様子のおかしいストーカーを快演しました。
演技経験は多くはないものの、映画のアイコンとなる難しい役どころを、じっとりした雰囲気を壊すことなく勤めていたのではないかと思います。

それでも、本業である他の俳優陣の皆さん(本当に皆さん演技が素晴らしかった…)に比べると多少の拙さはあるもの。

でも、それでいい。

なぜなら「永山吐夢は人間の真似事をしている、
空っぽな存在
」だからです。

その空っぽが空洞の時/満たされている時の演じ分けは秀逸で、『永山吐夢』という難解なキャラクターを自分のものにしていました。

二宮プロデューサーが「『リング』の貞子のような唯一無二の新ヒールを作りたい」と仰っていた永山吐夢。

なぜか憎めない奇妙なキャラクターをお楽しみください。

④映画とか普段あまり見ないから、考察系とか苦手…理解できるかな…という方

これに関しては「マッチング」はとても親切な作りをしていると感じました。

映画オタクであり考察好きな私は、「マッチング」を鑑賞しながら伏線であるような、『あまりにも早い伏線…俺じゃなきゃ見逃しちゃうね』という気づき」にニヤッとすることが何度もありました。

しかし映画「マッチング」、大抵その直後に
「そうやで、それはそうなんやで(^^)」
答え合わせをお出しされるとても親切設計。

そのおかげでパズルのピースが自然と集まり、
本当にメインの「謎」への集中度が高まる訳です。
映画を見ながら保留にしておく謎が少ないので、我々は夢中でピースをはめていきます。


それが内田監督に誘導されているとも知らずに。



⑤俳優陣が素晴らしすぎる

皆さん本当に素晴らしかった。
斉藤由貴さんその使い方なんてもう…

ねえ!!!!!!!!!!!!!!!

斉藤由貴さん、アニメオタク出身の私にとってとても『ドタイプの女』ということしか言えないのですが、本当に素晴らしい演技でした。美しい。愛らしい。エプロン+白衣、年齢と共に深く色づく美しさとはこのこと…。

あと、
土屋太鳳の「なんだコイツ」顔を見てほしい。
バラエティなどで見る普段の土屋太鳳さんは本当に愛らしく、どこか天然で、ふわふわした雰囲気を纏う素敵な女性です。
そんな彼女が様子のおかしいストーカー・永山吐夢と出会った時の
「うっわ…(ドン引き)」の声、顔、最高です。
サバサバして、恋愛が苦手で、家族のことが好きで、将来が不鮮明な29歳。
この「輪花」というキャラクターを愛しく思い、色々共感する人も多いのではないでしょうか。

そして、どこか守りたくなるような金子ノブアキさんを見てほしい。

序盤、土屋太鳳ちゃんのとある行動に驚いて
金子ノブアキさんが「えっ?えっえっ?」とちいかわみたいになるシーンがある。とてもかわいい。
抱きしめたい。頭を撫でてあげたい。

金子さん、彼の役者業を私は「クローズ」などで認識しており、無骨で骨太でワイルドな方のイメージが強かったのですが、この度は繊細な演技、穏やかでハスキーな声音、とてもチャーミングなお顔立ち…とても愛らしい方なのだとこの映画で再認識しました。

⑥誰と見にいけばいいんや?友達?
恋人とは気まずい?


どうか貴方の大切な人と共に。

本作のベースはひりつくようなサスペンススリラーですが、『人を愛するとはどういうことなのか』を再認識させられる物語にもなっています。

「愛」とは何か。
自己顕示、自己犠牲、自己表現、他者と繋がるとはどういうことなのか、周りの大切な人のことを、自分は一体どれほど知っているのか。

見終わった後、色々と考えさせられる作品だなと思いました。
友達と見にいってあれこれ考察を語り合うのもとても楽しいと思います。
私が連れて行った友人はサスペンススリラーものの映画を見るのが初めてということでしたが、とても面白がってくれて一晩中ホテルで感想を語り明かしました。

恋人や、親子で見る、とかも。
ええ。
個人的におすすめです。
色々「弾む話」もあるかと思います。


【最後に】

色々長々と書いてしまいましたが、
ここまで読んでくださりありがとうございました。

映画「マッチング」、製作陣はとても続編に意欲的なのです。我々はどうしても続編が見たい。
もしこのブログを読んで、「…フン、見てやるか」と思ってくださった方が少しでも多く、そしてSNSなどで盛り上げていただければ死ぬほど嬉しいです。

映画「マッチング」は公式さんもとても秀逸なのです。
正統派恋愛映画ではないという立ち位置を逆手に取り打ち出されるプロモーションの数々、
公式さんの仕掛けにゾワッとさせられることも多々ありました。
カップル限定イベントを開催したり、予告を幸せほのぼのマッチングアプリ風にしたり…。

そう、この映画は登場人物も、広報公式も、出演者も、悪びれずにいろんな嘘をついています。


そして私もこのブログでいくつか嘘をつきました。



もちろん苦手な方への配慮を裏切るような内容ではありません。些細な嘘です。

どれが嘘でどれが本当だったかは、
ぜひ映画本編を見て答え合わせをして欲しいなと思います。よろしくお願いします。


ここまで読んでくださりありがとうございました。


映画を見た人がどんな顔をするのか
今から楽しみです。


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