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ショトカ・キルズ・ミー

広末涼子数年振り2回目の不倫騒動を起こし、最近巷でおもしろ可笑しく吊し上げられているのだが、特段この件については驚くことはなかった。この国では芸能人のゴシップ話が一番盛り上がるのだが、特に今回みたいな人気芸能人の不倫の話は最も盛り上がる傾向にある。たかだか不倫ごときで日本国中から責め立てられ仕事も奪われてしまうというのも可笑しな話で、有名政治家の悪態某大手芸能事務所の先代による性的搾取など、本来もう少しクローズアップされるべき事柄がくだらん男女の与太話で掻き消されてしまうというのは腑に落ちない話である。と、まあ毎回人ん家の話だし別にどうでもいいと思うのだが、確かに「俺たちの永遠のアイドル」こと広末涼子の話となれば話に触れるしかない。

そもそも昔から個人的には荒くれ者というイメージの強い彼女なので、たかが不倫ごときと思ったが、今回はマジで相手がホモ漫画の巨匠・田亀源五郎の描くキャラみたいなイカつい奴で、そんな奴と情事を重ねていたという事実に世の中の非イケメン層は沸いていたに違いない。少なくとも割とそちら側に寄っている私としては、騒動依頼彼女に対する評価は爆上がりだ。しかし、当該相手に関しては名の馳せたシェフだったようで、同時に「肩書きこそすべて」という結果にも肩を落とした層も居たに違いない。いずれにせよ彼女は過去の結婚相手含め、数々の男と浮き名を流してきた辺りクソ程イイ女なのだろう。

広末涼子といえば、私が中学の頃に彗星のように現れたアイドルだった。私自身はそこまで好きだったわけではないが、クラスメイトなどは下敷きを懐に忍ばせたり、木製の机に彫刻刀で「広末涼子」と4文字掘ったりと、中学生なりに熱狂的な支持者が居るくらいだった。平成におけるアイドル史を辿ると、長きに渡って大型グループが席巻した時代だったと思うが、単独アイドルとしてはおそらく彼女が平成で最も人気があっただろう。全国的に人気も高く、デビューシングルである「MajiでKoiする5秒前」は、そのタイトルだけ後世に語り継がれるパワーワードとなった。曲自体なかなかの良作で、作詞作曲があの竹内まりやというのもなかなか趣き深く、ウブな女子高生の気持ちを表現したリリックと軽快なビートを紡いだ辺り、竹内まりやは才能の塊なのだろう。そんなウブな気持ちの歌とは裏腹に、元々幕末の志士・坂本龍馬を産んだ土佐藩生まれということもあり、当の本人は北辰一刀流のように鋭い性格だったのか、後の奇行というか、普通の志の低い奴らから見れば奇を衒うようなエピソードを蓄えていた。ことあるごとに過去の男性遍歴などを振り返られるのだが、いずれもクセの強いラインナップである点からわかるように、単純に恋愛に対しても一刀流の如くまっすぐな性格なのだろう。

それこそこの間松本人志と中居正広の番組に彼女がゲスト出演していたのだが、その際松本が「広末は男なら誰でも好きになるような要素がある」的な話をしていた。そもそも底抜けに明るくノリがよく、典型的な陽キャらしい。一時期六本木のバーの中で灰皿の上にクソをしているという都市伝説が列島を駆け巡ったことがあったが、底抜けに明るい性格からノリに乗ってやった可能性もあるだろう。まあ実話だとしたら灰皿にクソをする行為の何が面白いのか分かりかねず正直連中のギャグセンスを疑うが、どうせ六本木で頻繁に目撃されたタイミングでマスメディアが面白おかしく流布したのだろう。芸能人にとって「有名税」とは仕方のないことだが、その話自体クソみたいな話であった。

そもそも「広末が底抜けに明るい」という印象は、ヘアスタイルがそうさせているのかもしれない。「ショートカット」はいつの時代も元気印だ。古くはイカ天でお馴染みの相原勇、永遠に美しい内田有紀、近年で言えば個人事務所の名義をヘアスタイルそのものを冠した剛力彩芽、そしてホラン千秋蓮舫小池百合子瀬戸内寂聴、、、など髪の短い女性は元気で明るく、そして強い。いつの時代もそんなショートカットの女性に男共は翻弄され続けてきた歴史があった。

「究極のショートカット」こと故・瀬戸内寂聴師。若い頃は色恋沙汰で相当ならしてきたらしい。

「心の強さ」と「ショートカット」との因果関係について、はっきりとした知見はないようだが、たまに「失恋したからばっさり切った」と話す女子を見かけることがある。ショートカットが強さや元気の象徴というイメージに繋がるのはそういった所から生まれているのかもしれないが、男はなんだかんだでショートカットの子が好きである。思えば個人的にここ数年の中村アンについてクソほどかわいいと思っている。私自身ロングヘアーでもショートカットでも正直エロければどっちでもいいという考えであるが、中村アンについては確実に髪型の変化によって一皮剥けたのではないかと思う。ホラン千秋が以前ショートカットにしたことで仕事が増えたと話していたが、中村アンについてもショートカットにした途端に女優としての仕事にシフト出来たのではないかと思われる。それこそラサール石井が昔センズリのネタにしていると公言していた小池栄子も近年は女優業を邁進しているが、今はショートカットである。

髪をばっさり切った中村アン。ロングヘア時代は不潔キャラだったが近年はそれが無かったことに。

女性に限らず男も髪を切ると印象が変わる。黒夢のLIKE @ ANGELで言ってるように人は細かなプライドで髪を伸ばし始めるらしいので、やはり短い方が明るい印象になるのだろう。思えば広末涼子の現夫であるキャンドル・ジュン氏はロングヘアーに鹿の角みたいなピアスに全身タトゥーというその見た目から長年世間から好き放題言われてきた。確かにその佇まいは普通とは少し様子が違ってはいるが、父でありながら母のような柔らかさがあるのだろう。人は見かけによらないってのはこのことなのか、まあぶっちゃけキャンジュン氏がどこまでの人間なのか私自身も正直分からないのだが、そもそも今より若い広末涼子を当時射止めたってだけで私より格上だって話である。

いずれにしても女優・広末涼子はここからが本領発揮で、10代からの成長の過程を同じ年月のスピードで見てきた我々世代にとって、今までまだ少しアイドルらしさが残っているように思えたが、本件でいよいよ壁は無くなったものと思われる。Ctrl+Yのショートカットで元に戻すことは出来るが、先に進む手法はない。Ctrl+Nで新しいファイルを新規作成する以外に進む道はなく、人生には近道などないのだ。

君の笑顔 君のやさしさも
胸に抱きしめて
負けないように 輝けるように
走り続けたい 明日へ

広末涼子「明日へ」

自身が大昔に歌った名曲のリリックをもう一度思い出して、是非とも再起して頂きたいと願うのであった。

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