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【不定期雑記 #38-3】九州ゆらふら旅行記③(別府地獄めぐり編)

前回のあらすじ:九州に到着した私とパートナー! 最初の地福岡の小倉にてカルチャーを楽しんだ後、レンタカーにて一路大分・別府へ向かうのであった!

 ということで、福岡県に座る雪を被ったメーテルさんに別れを告げ、レンタカーで一路大分県へ!

めちゃくちゃエモい感じになってました。

 こんな感じで雪が積もっており、中々レンタカーで行くのは怖かったですが、高速道路で1時間半、空も晴れ間を見せながら、無事に大分県・別府市に到着!
 別府と言えば、言わずもがな温泉! 温泉地というのは結構源泉が密集しているものでして、全く種別の異なる温泉を楽しむことができます。(例えば群馬県の草津では、計7つの源泉があり、それぞれの特色を活かしたユニークな温泉を楽しめます。)
 別府も例に漏れず源泉に恵まれています。それを別府では「別府地獄めぐり」と称して、7つの地獄を巡るというコンセプトに昇華させています。商売が上手い!

 ということで、写真と文字にて読者の皆様を別府地獄めぐりにご案内します。
 ちなみに現地では7つの地獄を巡れるよう、7箇所分の入場券のついた小冊子が売っています(1人2,200円)。小冊子からチケットが切り離せるような仕組みになっていて、切り離したチケットをチケットボックスに入れて入場していきます。


①血の池地獄

 最初の地獄は、名前が直球、血の池地獄。その名の通り、源泉が真っ赤に染まっています。

エラい名前してますが、ちゃんと国指定名勝です!
真っ赤!

 大体自然界の色は金属化学反応によるものですが、ここも例に漏れません。温泉の色の赤さは、酸化鉄や酸化マグネシウムなどを含んだ泥によるものです。間違っても誰かの血が注がれてる訳ではない
 ここから湧き出る温泉も当然赤く、血の池地獄には足湯が常設されています。元の源泉もそれ程熱い方ではないので(とはいっても78度)、足湯も結構ぬるめで気持ちいいです。

足湯も赤みを帯びている! ぬるめで長時間居座れます。
ちなみに、この足湯のすぐ近くに↓
鬼もオススメの、地獄のドッグランがあります。字面が強い。


②龍巻地獄

 次は、血の池地獄から歩いて1〜2分の所にある源泉、その名も龍巻地獄。

血の池地獄よりよっぽどしっかりした作りの看板です。気合い入ってます。

 この龍巻の由来は、間欠泉! ここは、高頻度で地下からの源泉が高熱によって噴き出す間欠泉の名所なのです。中にいるスタッフさんが間欠泉の時間を教えてくれるので、下調べがなくとも安心です。

ここが噴き出し口。一度噴き出ると、かなりの勢いで源泉を飛び散らせながら間欠泉が噴き出ます。
動画を載せられれば一番良かったのですが……! こんな感じでブシャーッと噴き出ています。かなり硫黄のにおいを強く感じます。

 6〜10分噴き出続ける間欠泉は、見応え抜群。周囲にベンチがあるので、そこに座って安全に間欠泉を眺めることができます。


③白池地獄

 さて、龍巻地獄から車で5〜6分行くと、今度はお店の立ち並ぶ通りが見えます。上へ向かって伸びてゆく登り坂の起点あたりに、次の地獄、白池地獄が見えます。

まるで温泉旅館のような見た目をしていますが、温泉には入れません。

 ここの温泉は、綺麗な青白い色をしています。噴出時は透明なのですが、池に落ちて温度と圧力の影響によりこのような色になっているとのこと。

アクアマリンのような色。かなり綺麗です。

 ここの源泉は、白池地獄を取り囲んで日本庭園のような作りになっています。
 その中にはポツンと、日本の歴史教科書にも出てくる鎌倉時代の宗教・時宗の開祖、一遍の像も。かつて念仏行脚の途中、別府に訪れた一遍が荒地獄を鎮め、ここ別府に一大温泉地を築いたと言われています。

一遍上人像。浄財箱もあります。ちなみにこの角度で撮ったら良いよ、と見知らぬ中国人旅行者に言われて撮ったものです。すごく良い写真になりました……!

 白池地獄には他にも熱帯魚を飼っているミニ水族館がありまして、可愛らしい熱帯魚から凶悪な熱帯魚まで鑑賞できます。

なまず! ぽやーんとした表情が何とも愛らしい。
海のギャング、ピラニア。なんかアホ可愛い感じの顔ですが、とっても危険なヤツ。
水槽前の説明文には、悍ましく痛ましい事故の記録が列挙されています。背筋が凍る気分。
怖いピラニアの後は、ボーッと動かない可愛い魚で癒されましょう。


④かまど地獄

 白池地獄から、一旦「鬼山地獄」を越えて登り坂の上へ行くと、かまど地獄が見えます。

鬼が乗った大かまどがお出迎え!

 ここの温泉は、まるで娯楽施設のようで、五感で温泉を楽しめます。
 まず目につくのは、多種多様な色の温泉!

こんな感じで、温泉かどうかも疑わしい程の泥水のようなものから。
こんなに綺麗な温泉まで!ちなみにこの温泉は原因不明ですが、時間によって色が変わるそうです。

 そして温泉を用いたものも多く、温泉の熱を用いた岩盤で足を温められたり、温泉の湯気を直接鼻で吸い込む「鼻湯」があったり、果ては温泉を飲むことができます! 本当の意味で五感で楽しめる!

10円でカップを買い、ちょろちょろ流れる温泉をとって飲みます。少し硫黄の香りと、塩辛さを感じる味です。美味しくはないけどまずくもない!

 そして温泉と言えばやはり。
 温泉まんじゅう

一応温泉まんじゅうとして購入しましたが、結構大きめで、見た目も食感もどちらかと言えば「蒸しパン」。
ほんのり甘くて美味しい! 個人的にはノーマルの方が好みでした。
温泉まんじゅう食べてると、店員のおじいさんから「ほれ、これかけなさいな」と問答無用で塩を振られます観光客に選択肢はない(あります)
ちなみにちゃんと美味しくなるので、塩振るのは推奨です。
そんな楽しい地獄めぐりをする我ら下々の人間を、鬼はいつも監視しています。


⑤鬼山地獄

 さあ、長かった別府地獄めぐりも後半戦。かまど地獄の目の前に見えるのが、鬼山地獄です。

鬼山地獄の説明文。くっきり浮かぶ、「ヤツ」のシルエット

 看板の説明とシルエットでお察しの通り、この源泉は、源泉の熱を利用し、ワニが飼育されています。その数実に80頭。多過ぎやしないか?
 鬼山地獄の源泉そのものは、ワニを彩るような緑色の源泉。綺麗な源泉だなあ、と気を取られていると、いつの間にかお前は、ワニの飼育ゾーンに迷い込む。そして油断したお前の喉元に、ワニが食いかかってきて死ぬ――(死にません、柵でしっかり守られてます)。
 冗談はさておき、ワニの飼育ゾーンに踏み入れれば、柵の向こうに大量のワニ。油断して覗き込むと、真下にワニがこちらを虎視眈々と狙っていてマジでビビります

これが鬼山源泉の源泉です。ワニを象徴するような緑!
地熱を用いた飼育ゾーンには、ワニが悠々と泳いでます。
油断してると、いつの間にかヤツらは近づいている。


⑥鬼石坊主地獄

 さてお次は鬼石坊主地獄。変な名前の源泉ですが、この由来は、泥をぼこぼこと源泉が噴き上げている見た目が、まるで坊主に見えるからです。結構そのまんまなネーミング!

めちゃくちゃ看板がカッコいい。元々は「坊主地獄」という名前だったそうですが、リニューアルして「鬼石」がつきました。
この、コポコポと吹き上がる様がまるで坊主の様に見えるそうです。見えるそうですよ。……本当かな?
全体を俯瞰するとこんな感じ。灰色系ですが結構綺麗な源泉です。

 全体的にこじんまりしているのと、割と地味なので、結構すぐ見終わると思います。正直個人的には、この源泉が最も影が薄い……ゴメンネ……。
 そして次が最後。


⑦海地獄

 その名の通り、海の様に広い。そして7つの源泉の中で、明らかに敷地面積が段違いです。

ひと足先に正月の装い。ちなみにパートナーがこの門松の松に肌を刺されて悲鳴をあげてました

 中に入るとすぐ、目の前には広大な池の様なものが! そしてこの池に負けぬほど、多くの源泉が待ち受けています。

広い! でっかい!
奥へ進むと、コバルトブルーの源泉が姿を現します。
側で生えている椿が、雪が降り積もって風情があります。
恐らく温泉卵。ずっとつけられっぱなしな気がするけど大丈夫か……?
さらには血の池地獄さながらの真っ赤な源泉も。他の源泉のアイデンティティを奪わんでやって……。

 さらに温泉だけでなく、地熱を利用した温室まであります!

この地獄めぐり、一々字面が強い。というか、「地獄」の一言が付くと強い。
人が乗れそうな(乗れない)蓮の葉。花もぽつぽつと咲いていて、写真にはないですが色んな色の花が咲いてました。

 広大な敷地を歩いた後は、疲れた脚を足湯で癒す。めちゃくちゃでっかい鬼柚子が浮かぶ足湯で、地獄めぐりを労わりましょう。お疲れ様でした。

鬼柚子、本当にデカくてビビります。

 ということで、地獄めぐりはこれにて終了。
 所要時間としては、これだけでも2〜3時間くらい。他にも昼食をとって結構ゆっくりしてましたが、気づけば既に夕方に!

ちなみにお昼に食べたのは、ミニしらす丼、大分名物のとり天、そして温泉卵(2人分)! 箸置きがフクロウのような見た目でかわいい!
そして、忘れちゃならない、大分名物団子汁。関西みその優しい味わいの、平たい団子の入った味噌汁でした。ほっとする味。

 ということで、地獄めぐりを後にして、レンタカーにて今日のお宿へと向かいましょう。
 その後は、美味しいご飯を食べに行きます。


大分名物の豊後牛の時間だ!

(続きます)

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