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切迫早産3

切迫早産で入院していたこの時も何故かまだ実感がなく、自分は大丈夫だろうとばかり思っていた。
結局早産になることはなく、退院して正産期まで普通に過ごせると信じて疑わなかったのだ。
だからいつ退院出来るのだがろうかということばかり考えていた。
腹部の痛みはなくなっていたが、相変わらずよく張っていたし出血も落ち着いたと思ったらぶり返したりしていた。
それでも早く点滴の流量を減らして退院の目処が経たないかな〜と呑気に考えていた。
早く退院したかった私はお医者さんと話し、少しずつ張りが落ち着いてきたのと33週になったタイミングで点滴の流量を少しずつ減らしていくことになった。
点滴の流量を減らした次の日、出血が少しありモニターで8分間隔で張りがあることがわかったのでまた流量が増えた。
せっかく退院の話が出たのに点滴の流量がまた増えたことがショックだったが、これが陣痛に繋がるとは微塵も思っていなかった。

午前中のモニターで8分間隔の張りがあると分かったあと、午後からもモニターをとることになった。
やはりその時も8分間隔でお腹が張っているようだった。
お医者さんによるともうこのまま陣痛に繋がったら産んでしまおうということだった。
その時初めて陣痛という言葉が出て事の重大さに気付いた。
でも、何故かまだ
「いや、でも陣痛に繋がるわけないだろう、33週だし張りもいつもの張りでしょ、おさまるはず」
と信じていなかった。
だが、看護師さんからの
「一応陣痛室に移動しましょう」
という声掛けにまだ産む心の準備が出来ていない私はドキドキしていた。

陣痛室に移動してからは、張りの様子を見る為ずっとモニターがついていた。
その時点で夕方になっていたが、まだ痛みもあるかないか微妙な感じで張りだけがずっと8分間隔であった。
夜ご飯もしっかり普通に食べることが出来たし、やっぱり陣痛に繋がらず張りだけで終わるだろうとまだ呑気なことを考えているのだった。


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