Sky Handです。普段は大手メーカーに勤めつつ、Roots Lab.というコミュニティを運営したり、そこでブログ発信したり、動画編集してたり、知り合いのお手伝いでPMやライティングしてたりもします。要は何でも屋です。

近年、インターネットやスマートフォンの普及により、ユーザーと情報との接点はますます多様化しています。膨大な情報にあふれたネット社会において、ユーザーが求める情報をわかりやすく伝えることはもはや必須です。しかし、ただ情報を伝えるだけでは不十分です。

ユーザーに寄り添い、共感され、そして行動を促す文章を書くことが求められています。

社内でも奮闘するUXライティング

僕は大手メーカーでテクニカルライターとしてコンシューマー製品の設計に携わっています。その傍ら、UXライターとして他社サービスや友人のお仕事を手伝っています。

ライティングの仕事をしていると、言葉を正しく使わない（厳密には言い回しに気を使わない）人も少なくありません。

社内でも、WebコンテンツやUI設計に関わるメンバーとは、小さな言い回しひとつでも議論が白熱することが多いです。 しかし、専門知識を持つ人が少なく、議論が結論にたどり着かないことも少なくありません。 Slackのように、ブランドイメージを体現する言葉遣いを持つサービスも存在しますが、多くのプロジェクトでは言葉の重要性が軽視されがちです。

言葉が与える印象は計り知れない

言葉は、製品やサービスの印象を大きく左右する重要な要素です。ユーザーの迷いを解消し、ストレスを軽減するようなわかりやすい文章は、ユーザー満足度向上に大きく貢献します。

一方、効果的な文章はユーザーの行動を促し、申込みや購入などのコンバージョン率向上にもつながります。さらに、一貫性のある高品質な文章は、ユーザーに信頼感を与え、ブランドイメージの向上にも貢献します。

UXライティングでできること

UXライティングは、ユーザーにとってより良いUXを実現するための重要な要素です。具体的には、以下の効果が期待できます。

• ユーザー満足度向上

• コンバージョン率向上

• ブランドイメージ向上

UXライティングを実践するためのステップ

UXライティングを実践するには、以下のステップを踏むことが効果的です。

1. ユーザー調査：ユーザーのニーズと課題を深く理解する

• ターゲットユーザーの特定：年齢、性別、職業、興味関心、利用シーンなど、具体的なユーザー像を明確にすることが重要です。

• インタビュー：ターゲットユーザーに直接インタビューを行い、ニーズや課題、要望などを掘り下げて理解します。

• アンケート調査：より多くのユーザーから意見を収集するために、オンラインアンケートなどを活用します。

• ユーザーテスト：実際に製品やサービスを利用してもらい、ユーザーの行動を観察することで、潜在的なニーズや課題を発見することができます。

2. 情報設計：ユーザーにとってわかりやすい構造を構築する

• 情報アーキテクチャ：ユーザーが求める情報に簡単にアクセスできるように、論理的な情報構造を設計します。

• コンテンツ分類：情報を適切なカテゴリーに分類し、ユーザーが目的の情報を見つけやすくします。

• 情報フロー：ユーザーが自然に情報を読み進められるように、情報の流れを設計します。

3. 文章作成：ユーザー目線に立った、共感性の高い文章を書く

• 簡潔明瞭：不要な言葉を削ぎ落とし、簡潔で読みやすい文章を心がけます。

• 具体的な表現：抽象的な表現ではなく、具体的な事例やデータを活用することで、ユーザーの理解を深めることができます。

• 共感：ユーザーの感情に訴えかけるような文章を書くことで、共感を生み出し、ユーザーとの距離を縮めることができます。

• 一貫性：製品やサービス全体の文章に一貫性を持たせることで、ユーザーが迷わずに情報を得られるようにしましょう。

4. 評価：ユーザーテストで効果を検証し、改善につなげる

• ユーザーテスト：実際にユーザーに文章を読んでもらい、理解度や満足度などを調査します。

• A/Bテスト：異なるバージョンの文章を作成し、ユーザーの反応を比較することで、より効果的な文章を検証することができます。

• データ分析：ユーザーの行動データなどを分析し、文章の効果を客観的に評価することができます。

UXライティングの未来

近年、人工知能（AI）や音声インタフェースなどの技術が発展しており、UXライティングの活用方法も変化していくことが予想されます。

1. AIによる文章生成

AIは、膨大な文章データを分析し、ユーザーのニーズや文脈に合わせた文章を自動で生成することが可能になるでしょう。これにより、UXライティングの作業効率が大幅に向上することが期待できます。

2. パーソナライズされた文章

AIは、ユーザーの属性や行動履歴などを分析し、個々のユーザーに最適化された文章を生成することが可能になるでしょう。これにより、より効果的なコミュニケーションを実現することができるようになります。

3. 音声インタフェースにおけるUXライティング

音声インタフェースでは、ユーザーとの自然な会話を通じて情報を提供することが求められます。UXライティングにおいては、音声によるコミュニケーションの特性を考慮した文章表現が重要になります。

4. 多言語対応

AI翻訳技術の進歩により、UXライティングを多言語対応することが容易になります。これにより、グローバルなユーザーにリーチすることが可能になるでしょう。

まとめ

言葉は、ユーザーとのコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たします。UXライティングの知識を身につけることで、ユーザー満足度向上、コンバージョン率向上、ブランドイメージ向上に貢献することができます。

次回

次回のブログでは、UXライティングの基礎知識について、さらに詳しく解説していきます。

参考資料

• 【書評・感想】UXライティングの教科書 ユーザーの心をひきつけるマイクロコピーの書き方 | 書籍レビュー (rlonline.biz)

• モバイルアプリのためのUXライティングと10のルール: https://www.adjust.com/ja/blog/your-guide-to-the-fundamentals-of-ux-writing/