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全部を好きになる必要はない。

例えば、何かを好きになる時。

私はその「全て」を好きにならないと、自分の「好き」という感情に信頼を持てないから、ものすごく時間がかかる。

自分の好きな音楽にしても、人にしても、映画にしても、ドラマにしても。

「全部」を好きにならないと、納得できない。「好き」だと言えない。そんな面倒な性格。

そんな私だから、仕事に関してもこの性格が災いして、迷走を続けている。

「自分の好きな仕事がしたい」

そんな思いを漠然と掲げて生きてきたけれど、今のところその「全部」を好きになれる仕事とは出会えていない。

「ちがう。私がしたいのはこういうことじゃない。」

「こんなに難しいことできるわけない。」

壁にぶち当たって、その度に自分の歩いてきた道を振り返って立ち止まる日々。

そして気付く。

「自分の想いを人に伝えたい、届けたいという想いはあるけれど、その目的を果たすための手段や道のり、考え方、人付き合い…その全てに納得するのなんて多分無理…?」

私らしいとか綺麗な言葉に逃げて、結局自分の尺度だけで生きていたら、人に伝えられる言葉も想いも、きっと独りよがりなもの。

それに、私の納得いくものだけを「全部」煮詰めて、コトコトしたもので、人の心を動かすことなんてできるとは思えない。

それに気付いた時、肩に乗ってた重荷がスッと降りた気がした。

もっと楽に生きていいんだ。全部を好きにならなくてもいっか!って。

多分これから先も、今の自分の仕事を「全部」好きになることはできないと思う。

なんでこんな理不尽なんだと憤る瞬間もたくさんあるし、正直疲れて何も考えられなくなる時もある。

だけど、「嫌い」じゃないから続けている。

そんな矛盾や葛藤の中で生まれたものが、誰かの「好き」につながってくれればいい。

今の仕事をずっと続けるかどうかは分からないけれど。

ただ、全部を好きにならなきゃ、好きな仕事をできていない、私らしく働けていないと焦る自分よりも、嫌いにならない限り、もっと好きなことを探しながらも続けていこうか、という自分でいたいから。

「私らしいはたらき方」に縛られ過ぎない、「好き」をもっと簡単に言える私でありたい。


#私らしいはたらき方

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