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魔法紅茶少女✡平等院ひとみ

祝!「せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ」
二期開始!


やっほーみんな! 私、府立八賀谷高校1年、平等院ひとみ!
今日は荒ぶる紅茶時空の歪みに引き寄せられて、逆プラ世界に再臨☆
「やったーたっくん☆ 私たち、遂に帰って来たよ!」
今日も幼馴染のたっくんと一緒に、近所の24-7でお買い物☆
「う、うんそうだねひとみちゃん! でも何だか、店の様子がおかしいよ」


大変!
スーツ姿のサラリーマンが、レジカウンターで店員と一触即発!
「何だコラァ手前その態度はオォン!? 課長に言いつけるぞコラァ!」
「やんのかコラァ! お客様は神様だって言葉ァ信じて調子に乗るなよ!」
サラリーマンの後ろには長蛇の列!
みんな待たされて爆発寸前だわ!
「調子に乗ってんのは手前だコラァ! 土下座しろ土下座!」
「アァ何つった? 床ァしゃぶんのは手前だコラァ!」
「オイまだかよ!」
「レジ一つ空いてんぞ! 他の店員はどこだオラァ!」
「あくしろよ!」
サラリーマンが背後を振り返って一喝!
「ゴチャゴチャゴチャゴチャうっせーんだよボケ! 黙って待ってろ!」
「アァコラ手前、喧嘩売ってんのか!」
「オォン!?」
店内は、ストレス社会で殺伐とした社畜モンスターで一杯よ!


「うっわー……社会人って大変だなぁ。ボクもやがてはああなるのか」
「そんなことないわ、たっくん! きっと、紅茶が足りないだけよ!
「えっ急にどうしたのひとみちゃん!?」
飲み物コーナーで、私は颯爽と取り出したのは「午後の紅茶」!
「確かに紅茶には鎮静作用があるっていうけど……少し飛躍しすぎじゃ」
人類には紅茶が足りないのよ!
私はたっくんの顔を指差し断言! ビシッ!
「オイそこの餓鬼! さっきからゴチャゴチャうっせーぞ! 消えろ!」
プッツーン!
何よその言い方! もう私、キレちゃった!!
「うわー、何か怒らせちゃったね……違う店に行こっか、ひとみちゃ」
「もう遅いわたっくん! 変身!
ついでにたっくんも変身! ゴスパンク姿の魔法少女・ゴス天狗☆
「ンンンン゛またこのパターンか! どうしてボクまで変身するんだ!」
「出でよ、魔法チェンソー!」
たっくんの命と貞操は、私が守るわ!
「コンクリートジャングルは、買い物一つとっても命がけよ!」
GROOOOOOOOOOOOV!!!!!
「「「「「ギャーッ!」」」」」
火花・血飛沫・一刀両断! 四分五裂の大虐殺☆


「ふうー成敗完了☆」
魔法生物・ストレス社畜モンスターたちは文字通りバラバラよ♡
ついでに店の陳列棚もバラバラだけど、気にしない気にしない♪
「だからっていきなり皆殺しはマズイよひとみちゃん!」
魔法少女姿のたっくんが、ツインテールを振り乱して抗議! カワイイ♡
「じゃあ、勝利の祝杯に一発紅茶キメようか☆ 勿論、私の口移しでね♡」
ズギュ―――――ン!!!!!
「ハッ! この喉の奥に残る甘さとほろ苦さ! そして心地良い余韻!」
午後の紅茶・おいしい無糖は、ツイン・ブリュー製法で後味スッキリ!」
「待ってひとみちゃん、何か急に宣伝臭くなったよ!」
異なる2つの温度で茶葉を抽出してるから、味の奥行きもマーベラス!」
「確かに、無糖なのに茶葉の渋みがしつこくない! これは美味しいよ!」
「じゃ、そういうことで――釣りはいらないぜ!」
財布から出した140円を、生き血と臓物塗れのレジにシューッ!
店員がバラバラになっても、万引きダメ・絶対! ひとみとの約束よ☆


「グァーッ! コ、コウチャ……ワタシニモ、コウチャ……!」
社畜モンスターの残骸が、頭だけで喋ったわ!
バラバラにした筈の腕が、私の足の縞々ニーソをホールド!
「キャー! 痴漢! キモイんだよ!」
GROOOOOOOOOOV!!!!!
「うっわー……もういいよひとみちゃん。ボク気持ち悪くなっちゃった」
眼帯姿のたっくんが、口元を押さえてギブアップ! そんな姿もカワイイ♡
「じゃあたっくん、仕上げはヨロシク☆」
「えっなに、まだ何かあるの!?」
「出でよ、魔法フレイムスロアー☆」
「何でボクのキメ台詞を!?」
たっくんの魔法フレイムスロアーを勝手に召喚!
魔法燃料をブチ抜いて、午後の紅茶・おいしい無糖を装填!
「何してんのひとみちゃん!」
「部屋の掃除には茶パームが一番! さぁ、いってみよー☆」
COOOOOOOO……………ZVOOOOOOOOOOOO!!!!!
「ウワーッ勝手に炎が! それに茶パームって何だ! 紅茶が燃えるわけ」
CRA――TOOOOOOOOOOOOOOM!!!!!


そんなこんなで、今日も街に蔓延るストレスの種を抹殺!
あースッキリした♪ 紅茶だけにね☆
「お疲れ様たっくん! じゃあ、〆はいつもの自撮りで☆」
黒焦げになった24-7の店先に立って、二人でピース☆
「いえーい☆ みんな見てる―?」
「ちょっと待ってよひとみちゃん! 本当にこれでいいのか!」
パシャリ!


魔法鎖鋸少女✡平等院ひとみ 特別編:紅茶の章 おしまい
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