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1/15にWEBリニューアル! 自組織の社会的役割を問いなおしたWEB制作プロセスを紹介します! その①

こんにちは! SLOW LABEL広報の友川です。ひとつ報告があります。SLOW LABEL設立後初のWEB大幅改修を行い、先日無事に公開しました。着手したのは昨年の4月。実に10ヶ月間をかけて公開に至っています。きっかけは2011年に制作した旧WEBサイトがモバイルやタブレットに対応していなかったことや、2011年当時の主たる事業だった「障害福祉施設とアーティストとの出会いによるものづくり」という側面がフォーカスされすぎていたことです。

SLOW LABELを「障害のある人と一緒にものづくりをするNPO」として理解している人が多いのは、旧WEBサイトでの情報発信の影響があるでしょう。しかし現在、SLOW LABELの活動はすでにものづくりの枠を大きく超えていて、体験づくり、場づくり、アート、パフォーミングアーツ、そして各種ワークショップや企業などとの共創に至るまで、全方位的に枝葉を伸ばしています。

WEBを改修に向けた当初の強い課題は、全方向に広がる活動の核にあるものを言語化すること。これをWEBのクリエイティブに反映させて、伝え方そのものを編んでいきたい。SLOW LABELという組織にとっては「自組織の強みや弱みを見つめ直す」経験だったと思います。

このWEB改修と関連してスタートした新しい取り組みでもある、ここSLOW LABELによるnoteマガジン「It's a slow world」では、どんな想いや狙いを持って、そしてどのようなプロセスを経て、WEBサイトが現在の形になったのかを紹介します。

これはある夏の日の写真。SLOW LABELの活動を担うコアメンバーとWEB制作チームとの夕食会です。今回のWEB改修プランのコンセプト立案は、SLOW LABELディレクターの栗栖さん、SLOW LABEL事務局の多田さん、塚原さん、SLOW LABEL制作の野村さん、野崎さんで行い、友川はその取りまとめと編集を担いました。そしてアートディレクションはSAFARI inc.の古川智基さん、デザインは同じくSAFARI incの香山ひかるさん、そしてコーディングを田中雄太さんというSLOW LABEL設立以来、一緒に走ってきた仲間にお願いしました。

実際のWEB改修はおおよそ下記のようなスケジュールで実施しています。

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4月〜6月 組織のビジョン・ミッションの言語化(ディレクター、事務局、制作)
6月〜7月 具体的なWEB制作内容の立案・検討(ディレクター、アートディレクター、コーダー、他適宜参加)
8月〜10月 第1期制作期間・・・一旦10月中に公開を目指すも断念
11月〜1月 第2期制作期間・・・スタックしていた運用フロー等を再検討・改善、公開へ
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まず取り組んだのは、組織のビジョンとミッションを捉え直すこと。漠然と考えても仕方がないので、コアメンバーに集まってもらい、その場で個々人が考えるSLOW LABELについて、4つの視点で言語化してもらいました。

実際に出てきた言葉の一部はこちらです。

事業内容<社会に対してやるべきこと>
・人が集まる拠点をつくる
・人々の意識を変えるきっかけになる「場」「機会」「共創」をつくる
・どんな人でも参加できる(多様な分野や文化、立場の人が関われる)

バリュー<組織が持つべき姿勢>
・アート&クリエイティブな視点
・社会の中のダイヤをみつける
・個性を生かす柔軟な発想
・現場(Action)主義
・いろんな専門分野の人がいる

ミッション<社会に対してなすべきこと>
・障害を起点として多様な人々が得意なことを活かせ、互いに過ごしやすい社会をつくる
・持続可能な社会をつくる
・アート/クリエイティビティを実社会で活用する

ビジョン<組織がなりたい姿>
・あらゆる境界を超える
・柔軟性を持ち続け、世界に発信し続ける
・多様性のある人が集まる社会の縮図のような組織

上記はほんの一部ですが、あらためて向き合ってみると、WEBリニューアルを期に、新しく生まれ変わろうとしているSLOW LABELという組織が目指すべき北極星や、あり方のエッセンスが濃くつまっているように感じます。

次に実施したのは、「ロジックモデル」の作成。日本財団が提供しているロジックモデル作成ガイドをもとに実施しました。ロジックモデルは本来、事業評価の手法のひとつですが、今回は組織内の対話のためのフレームとしてロジックモデルのフレームを活用しました。ロジックモデルを作成すると、現在手がけている事業がどのような段階を経ていけば、目指す社会の変化にたどり着けるのか、"すごろく"のように考えていくことができ、思考の過程で普段から常々「もっとこうありたい」、「よりよくするためにできることとは」と考えてきた個々人の問題意識を共有して対話できます。

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