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憲法9条改正の議論の前に

独立国なら軍隊を持つのは当然だとは思います。しかし先の大戦の歴史を振り返り、総括しなければ、再び同じ道をたどってしまう危険性があります。

西洋と折り合う術は無条件降伏に至る道しかなかったのでしょうか。

植民地支配の帝国主義との戦い ── 日本の立場からはそう言われますが、ヨーロッパの立場からは連合国とファシストの戦いと捉えられています。
なぜか。
それは、植民地支配の為の侵略戦争ではなく、ヨーロッパの歴史の中で人々が勝ち取ってきた「自由」をナチスが侵したことに対する戦いだったからです。
日本はそれに気付かないで、帝国主義との戦いという認識のまま戦ってしまいました。
南方のアジアではそれが通用して、現地の人々に受け入れられても、東アジアでは日本はむしろ侵略者で、自由を求める為いずれヨーロッパの国々の後ろ楯を得られる状況にあったということです。

熱狂に押されて、あるいは軍部の上昇志向に押されて、あるいは連合国からの呼び水に引っ掛かり、冷静に国際情勢に即した政策が取れませんでした。

高度なインテリジェンスに基づく完全な文民統制を確保出来ないのであれば、正式な軍隊を持つことは、過去と同じ破滅を招くと思います。
この国は、一度失敗したことから学ぶことも出来ない国なのでしょうか。
そうでないことを祈ります。


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