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些細な話

発展途上国と呼ばれるような小さな国の小さな村に行った。

電波もWi-Fiもなければ、温かいシャワーもふかふかの布団もない。コンビニやカフェもなければ、バスも電車もない。

「ないものを見つけるのではなく、
 あるものに目を向けなさい。」
一緒に訪れた日本人が教えてくれた言葉だ。

見方ひとつで世界は変わる。

人と人との温かな交流があり、みんなで食卓を囲む嬉しさがある。山々に沈みゆく大きな赤い夕日があれば、満点の星空もある。動物たちの鳴き声に子どもたちの歌声、当たり前のようにそばにいてくれて、当たり前のように笑いかけてくれる。

「あるものに目を向ける。」

それは諦めではなく、これこそが豊かさなのだと深く思った。

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