砂の女
「罪がなければ、逃げる楽しみもない」
「砂の女」(著:安部公房)の冒頭の一文である。
砂に埋もれる一軒家から逃亡を試みる男と
家を守るために逃亡を妨害する女、
そして2人を監視する部落の人々。
人は慣れる生き物なのかもしれない。
動物たちが周りの環境に応じて進化していったように
我々人間も、周りの環境や繰り返される生活に嫌でも順応していってしまう。
こわいこわい。
読了後は、わたしの舌にも砂が混じっているような、冷たい水をコップいっぱいに飲みたくなった。
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