おばけの話
不幸話は半年後には笑い話
悲しいことがあっても飲み会のネタになるなと思ってコツコツと不幸話を貯めていた。
貴重な時間をわたしに使ってくれているのだから、せっかくなら楽しませたい!と謎の芸人魂が顔を出す。
だけど
悲しすぎると飲み会なんて行かなくなるし、そもそもなんでわたしが笑わせなあかんねん、みたいなやさぐれた気持ちになる。
本当にしんどい時に偶然誰かが現れるなんて、ドラマやあるまいし。
まして、タイミングよく電話が鳴ったりするなんてありえない。
駅から家までの夜道
溢れ出す、きもち。
お疲れ様って言って。
よく頑張ったねって言って。
たくさん労って欲しい。
褒めて欲しい。
こんな私を認めて欲しい。
いつのまにか
承認欲求おばけになっていた。
朝になればまた
真顔で満員電車に乗っていた。
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