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露出的、露悪的、自己中心的で自己満足
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記事一覧

秘密

マスクの下で、いつも鼻水を垂れている私がいる。 私の隠れた密かな「秘密」 いつもの毎日。 あなたにそんな「秘密」はありますか?

時の音 (ときのね)

直線と曲線が共鳴する。 時が立ち止まる。 鼓動が高鳴る。 波は旋律となる。 天に轟く雷鳴はややがて人々を狂わせ、 次第に紅蓮の歓声に変わり、 地鳴りは鼓動となって辺りを埋め尽くす。 やがて訪れる沈黙に、 砂時計は眠りから覚める。 音も無く、サラサラと。

アーワカトル

外見で、中身は分からない。 触れても、中身は分からない。 持っても、中身は分からない。 中身を見ても、分からない。 アーワカトル。 名前を聞いても、分からない。

ろんど

洗いざらしのTシャツが好き 太陽のにおい 潮風の波紋 アスファルトの曲線 月明かりの囁き 長い一日が静かに終わる 短い季節の鼓動が始まる 静かに袖を通す時が好き コートに付いたクリーニングのタグ そっと切り離して ゴミ箱に投げ捨てる 気付かれずに息を吐く 静かに ゆっくり 透明な朝に 飽和した湿度は白煙を立てる

上昇気流

直射する陽の光で巻き上がる地表の湿度は 見えない位の極小さい渦巻きとなり 徐々に徐々に、その自らのエントロピーを吐き出しつつ やがて猛烈な勢いで膨張し始め 制御不能になった身体を持て余す 鈍い重低音は同心円に天空を搔きむしり 吹き荒れる円錐に閉じ込める 錫色の稲妻 紅蓮の雲 全てを破壊し尽くし、洗い流し、静寂は訪れる 永遠に繰り返す、破壊と再生の実験

凪 その二

毎日が時間に追われる日々 タバコを去年に辞めたって 息抜きが苦手になっだけ コーヒーばかりの毎日で カフェインが呟く言葉に助けられ でも、そんな暮らしにも飽きてきた 今はもう、才能や、能力なんて どうでも良くなって ただ、ひたすら惰眠を貪りたい 揺れる琥珀色の木立に、心は優しく弛緩し 立ち昇る水蒸気の匂いに、身体包まれ 凪の静寂に、我を取り戻す やがて、時が動き出す

蛍光灯の朝焼け

今日の終わり。 いつも通りの白い朝。 ひとりぼっちの、白い部屋。 夢の前の、白い歯磨き粉。 なんでかなぁ。 いつも分かってるのにさぁ。 消すの、嫌なんだよなぁ。 気紛れに泣く冷蔵庫もさ。

みんな、インド人

みんなみんな、インド人に産まれたら良かったのに 毎日、カレーが食べれるよ 牛とだって、遊べるよ 映画だって、世界一いっぱい観れるよ 女の人は、綺麗なサリーだって着れるよ 大きなガンジス河で、沐浴も出来るよ ダライ・ラマさんだって、会えるかもよ 核兵器だって、あるんだよ

溺れる蛙

けたたましい鳴き声の嵐の中 一匹の蛙が叫んでいる 「助けてくれ」 と、叫んでいる みんな当たり前の素振りだけれど 自分だけが沈んで行きそうで 狂う奇声の湿度に弄ばれ 熱帯の夜に沈む また一匹

乾電池

隊列を組んで電子を放て アトムの森を全力で進め 唸りを上げて巡れ蒼白く 緑の波を軽やかに滑り 加速度までをも味方に付けて 短い命を駆け巡れ 薬莢の様に熱く儚く

馬鹿だから

声にしたって無駄だってさ もう無理だって 何かもう全部 何かもうホント よく分からなくなっちゃって 気が抜けちゃって こんな事、今迄いっぱいあったけど でもね やっぱりさ 馬鹿にしないでよ

アンドロイドも夢を見る

息をする 意識しなくても 腹は減る 何かをしていても 眼を覚ます いつも必ず それさえ出来ぬアンドロイド 今日も夢を見るアンドロイド

生きる表現

表現とは何なのか?人は、産まれると共に泣き始める。それは、何かを伝える原始の表現。或いは、生まれる苦しみからの解放。この刹那の咆哮は、やがて感情への萌芽へと変遷する。自己を吐露するその感情の熱量が、他者の存在の出現によって、爆発的二次曲線に膨張する。そこには、喜怒哀楽あらゆる相剋する渦巻く感情が永遠を刻み、絶えず軋むその音は血潮となって流れていく。その一音、一音が人間の表現となり、その膨大な音の積み重ねはやがて、温度となり、湿度となり、季節となり、場所となり、時代となる。天に

まやかし

全てが、まやかしだった あれも、これも、あの時も だから消しゴムで全部消してやった 記憶も体温も何もかも 持っていても仕方ないし 捨てる勇気も要ったけど 意味なんてもう無いんだって それでも、まだ、 まやかしでも良いからと 赤鉛筆で擦る 炙り出る文字の窪み