見出し画像

あのグループの名前の、あの記号は何だろう?って話

  symbol  。~ ☆


 先日、「プリンス」について ”note” したのですが、その中で、そのプリンスは、自分の名前を「ラブシンボル」のマークとしていた時期があったことに触れました。
 その際、他にそんなアーティストはいないか考えてみると、マークそのものってのはあまりないですが、名前の中に記号を入れてるアーティストさんはけっこういるなぁ(ハッシュタグが付けづらい方々です!)と思って、今回は、そのことについて ”note” してみようと思います。


+ + + + + + +


 「」(アポストロフィー)や「」(ハイフン)が入る名前は無数にありますが、自分が真っ先に思い浮かべたのは「モーニング娘。」の「」だったりします。
 今回の記事では、併せて、記号の意味を付して紹介していきたいと思います。(選曲は個人の趣味です。)


モーニング娘。

画像1

」(句点)
 文の終わりを示すの記号

 もともと、命名時の手違いで「。」が付いたというエピソードが有名ですが、この「。」って、けっこうアクセントになってますよね。
 その後、「ゲスの極み乙女。」「ずっと真夜中でいいのに。」みたいなバンドも出てきたり、お笑いタレントの「キンタロー。」や「りんたろー。」にも「。」が付いてたりと、その系譜は続いています。


モーニング娘。『Memory 青春の光』(1999)




L'Arc〜en〜Ciel

画像2

」(波ダッシュ)
 範囲を表すために用いられる記号。「ー」の代わりに長音符として用いられることもある。

 フランス語の虹を表す「arc-en-ciel」が由来となっているのですが、言葉のまとまりを示す「ー」を波線で表したものなんでしょうね。
 なので、基本的に「さまぁ〜ず」の「~」とは意味が違うのです。


L'Arc~en~Ciel『虹』(1997)




BOØWY

画像3

Ø」(空集合)
 数学で空集合(いかなる元も持たない集合)を示す記号

 BOØWYの「Ø」も特徴的なんですよね~。
 この記号が真ん中にないとしまらないんです。
 空集合を使っているのは、「誰にも由来していない、誰にも似ていない音楽」という意味で用いられたようですが、「Ø」はスラッシュ付きのO(オー)であって、0(ゼロ)ではないことに注意です。
 ドラマ「天国と地獄」でもこの記号が使われていて、思わずBOØWYを思い出した人が10万人はいたらしいです。


BOØWY『マリオネット』(1987)




花*花

画像4

」(アスタリスク)
 脚注を表すのに用いられる記号。
 コンピュータプログラムのソースコードでは乗算記号 (×) の代用とされることも多い。 

 「*」は乗算に使うことが多い自分なので、「EAST END×YURI」や「絢香×コブクロ」みたいなユニットで使われる乗算記号と同じかと思ってましたが、「花*花」の場合は、見た目通り、花の記号として使ってるようです。
 他にも「IZ*ONE」みたいなアイドルグループでも使われることが多くて、その場合、記号の意味よりも"花"や"星"に見える形で使われてるのかもしれませんね。


花*花「あ~よかった(setagaya-mix)」(2000)


 ちなみに「×」みたいにユニットを表す感じの記号には「+」もあって、柴咲コウさんと福山雅治さんのガリレオ・ユニット「KOH+」なんかもありましたね。




JUN SKY WALKER(S)

画像5

( )」(丸括弧)
 漢字・英語の読み方や、内容の解説に使用される括弧。省略可能を表す場合も用いられる。

 なぜか、名前の中に( )が使われている「JUN SKY WALKER(S)」
 結成当初は"S"のない「JUN SKY WALKER」という名前だったところ、英語の先生から「ローリング・ストーンズもビートルズも、有名なグループには複数形の”S”が付いているから名前を変えてはどうか」と言われて、(S)を付けたというエピソードがあります。
 なので、これは省略可能な”S”なのでしょうね。


JUN SKY WALKER(S)『歩いていこう』(1989)


 名前に括弧を使うってのは、少数なんですが、最近だと[Alexandros]なんかが思い浮かびますね。


[Alexandros]

画像6

[ ]」(角括弧)
 引用の補足や注記を表す場合に用いる括弧

 見た目の印象が優先で[ ]にはあまり意味はないみたいなんですが、ちょっと特別感がありますよね。
 括弧の中でも( )より強い括弧なのです。


[Alexandros]『風になって』(2020)

 『ワタリドリ』も良いですが、やっぱりこの曲がお気に入りです。
 彼らのアップチューンナンバーは、ほんと気持ちいい感じです。




DISH//

画像7

「 」(スラッシュ)
 数学では分けることを意味する記号。文脈によって「または」か「および」を表す。

 「DISH//」は「みんなのメインディッシュになりたい」という願いを込めて命名されたとのこと。
 本来であれば、分数や何かを分ける際の記号として使われるスラッシュですが、「DISH//」の場合は、言葉の後ろにダブルスラッシュで置かれているので、むしろインターネットのURLのように、ネットワーク全体を示す記号として使ってるみたいですね。


DISH//『僕らが強く。』(2020)

 『猫』があいみょんの曲なら、こちらはマカロニえんぴつのはっとりさんの曲です。




L⇔R

画像8

」(同値、両矢印)
 A⇔Bの場合、「AとBの真偽関係が必ず一致する」ことを意味する記号

 大好きだった「L⇔R」(エルアールと読みます。)
 これまた珍しい矢印記号が使われているグループなんですが、バンド名の由来は諸説あって明確にはされていません。
 ただ、アルバムのタイトルに「Lefty in the Right」ってあるので、左と右には間違いないとおもうんですけどね。その後もアルバム名には「LAUGH + ROUGH」「Land of Riches」「Let me Roll it!」など、LとRにこだわってつけられています。


L⇔R『KNOCKIN' ON YOUR DOOR』(1995)

 ボーカルの黒沢健一さんが亡くなっているので、もう新曲を聴けることはないのですが、L⇔Rの曲を聴くと、今でも総天然色な気持ちになりますね。



+ + + + + + +



 他にも、「藤岡弘、」さんや、「関ジャニ∞」「℃-ute」「=LOVE」などのアイドルグループ。
 そして、ちょっと懐かしい「ZI:KILL」や「LÄ-PPISCH」などなど、紹介したい記号はたくさんあるのですが、今回の記事はここら辺までとしておきます。

 実は、海外にも記号を使ったグループがあるのですが、そちらは別種の記事を準備してるので、今回は、国内グループのみの記事としました。



 最後に、グループではないんですが、記号を入った名前って、この人が起源だと思うんですよね。
 そういう意味でも偉大な方なのです。



つのだ☆ひろ

画像9

」(しろぼし)
 印や装飾等のために使われる記号

 『メリー・ジェーン』で有名ですが、本来、ジャズドラマーの「つのだ☆ひろ」さん。
 ひらがなでは語呂が今ひとつだったため、姓名の区切りとして「☆」をはさんだとのことです。(当初は「★」を使っていたそうです。)


つのだ☆ひろ『メリー・ジェーン』(1971)


 今年になってからの更新はありませんが、ツイッターとかで見ると、まだまだお元気な様子です。





あわせて、こちらの記事もどうぞ