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嘘曲


嘘ってなんなんでしょうね。

刑事ドラマ。

いろいろ前置きがあっての、そんな台詞。


「係長。嘘って何なんでしょうね」

・・・。

ただこれ。実人生において言われたらどういう反応をするのだろう。


「係長。嘘って何なんでしょうね。」

「……!? 」

「…」

「…」

「係長?」

「うん? あ、ごめん。もう一回、言ってもらえる?」

「嘘って、何なんでしょうね。」

「…」

「係長?」

「休暇とる?」

「なんで?」


# 日常には歴史があるけれど物語には歴史がない…の、極み。



≪考察①≫

「嘘って何なんでしょうね」

「本人が「真実だ」と思っている事、以外のこと。」

「… 非真実?」

「非真実。」

「  それ、解釈のちがいじゃない?」

「う~ん…(うなる)」

「非真実 夫人」

「非真実 夫人?真珠夫人じゃなくて?」

「菊池寛じゃなくて。」

「瑠璃子じゃなくて?」

「直也じゃなくて。」

「二年待ってくださいじゃなくて?」

「非真実 夫人。」

「言いにくいよ。」

「非真実 夫人。」

「なんの話からそうなった?」

「嘘って何なんでしょうねという考察。」

「嘘って何なんでしょうねという考察?」

「本人が「真実だ」と思っている事、以外のこと。」

「以外のこと。」

「非真実。」

「非真実 夫人。」

「非真実…夫人?・・・それ、本当に既婚者かな。」

「・・・!?」

「・・・!!」

「もっと言うならさ、」

「・・・!?」

「・・・!!」

「・・・!!」

「・・・!!」

「嘘って何なんでしょうね」

「嘘って何なんでしょうね」



≪考察②≫

「嘘ってなに?」

「…」

「ねえ」

「…」

「嘘ってなに?」

「調べたら。」

◯辞書をひく

「嘘。“人を騙すために事実でないことを言うこと。”  又、その言葉。偽り。空言。虚言。」

「そういうこと。」

「人を騙すために事実でないことを言うこと。」

「それが嘘。」

「言わなければ嘘じゃないのかな?」

「…!?」

「ねえ」

「うーん(うなる)」

「人を騙すつもりはなくて、本人が 「それは事実だ」と思って言っていることは?」

「……主義主張?」

「…意見?でも間違っているんだよね?」

「頭いたくなってきた」

「大丈夫?」

「だいじょうぶ。」

「嘘つき。」

「なに急に。」

「大丈夫なのに「頭がいたい」と言った。」

「…。」

「…?」

「…なに?」

「この会話、」

「この会話?」

「ほんとうに 頭がいたくなる。」

「え、なんで?なんで、なんで?」



作:小林栄一【嘘から出た誠】より


─世にあるすべての戯曲は、嘘そのものである。なんてな。─



ここに帽子をちょこんと置いておきますので、嘘も方便と思っていただけた方はジュース代をおねがいします。

ジュース代 1528億兆円。

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