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九州大文系数学2024年解説【[3]答えと否定は分けて考える】

2024年の九州大学の入試問題の解説をアップしています。
前回はこちら。

今回第3問です。問題はこちら

今回のセットでは一番難しい問題だったかなと思います。ただ、「答え」は実験で見えてきます。なので、「答え」と「答え以外の否定」は分けて示していくという割り切りが大事だったかなと思います。

(1)
不等式の証明のセオリーである引き算からの証明でいいでしょう。
何が必要かは設定から抽出してきましょう。
(b-1)≧aならば、(b-1)!≧a!は証明なしでいいのではと思います。

(2)
まずは、実験でa=1、b=2がわかりますので、それ以外の答えがないことを示すことを考えていきます。当然(1)を活用することになります。
答えは、設定の条件のa<bのとき、b!/a!≧bからb=2が導かれるのですから、aとbの場合分けで、残りを否定すればいいのかなと思います。

あとは、否定する流れです。

(3)
こちらも実験で答えがわかります。

a=b=c以外は否定の証明となります。
a<bであっても、a>bであっても、cはその間になるので、

となります。

文理を問わず、九大数学対策において、論証問題は重要だと感じます。
来年度受験生は、論証、整数問題は広く対策が必要だと思います。
この程度の出題ならば、カリキュラム変更には無関係なので、しっかりと演習を積んでおきましょう。

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