見出し画像

9セグマップを使った社内Cafeの健康診断と施策の効果検証

こんにちは!Smart City戦略室の遠藤です。
LINE Fukuoka社内には素敵なCafe(通称:LFK Cafe)があって、社員向けにLINE公式アカウントを提供しています。今回はそのLINE公式アカウントを使って、LFK Cafeの健康診断的な取り組みをしたので共有します。

9セグマップを使ったユーザーのグルーピング

9セグマップP&Gやスマートニュース出身の西口一希さんが提案している顧客起点マーケティングの手法です。5セグマップ(顧客ピラミッド)にブランド選好の要素を追加したものになります。

9セグマップを使うことで、ユーザーはサービスの購入実績や利用頻度、ファン度に基づいて9つのグループ(セグメント)に分解することができます。

スクリーンショット 2021-11-02 17.01.50

たった4つの質問で有用なセグメントに分解

セグメント分けにあたり、社内の方々に向けてアンケートを実施しました。9セグマップは4つの質問で作成できるのでおすすめです。実際、約4割近い回答数を得ることができました。

スクリーンショット 2021-11-02 18.24.55

実施の流れは大きく4ステップ

Step1.アンケートを実施
Step2.9セグマップ(勝手に健康診断書と呼んでます)を作成
Step3.施策を打つ
Step4.再度アンケートを実施

この4つのステップで健康診断書を作成から、施策による各セグメントの変化がわかります。各ステップを紹介していきます。

スクリーンショット 2021-11-02 18.34.37

Step.1:アンケート実施

LINEでは社内アンケートでWORKSを使っているので、それを利用しました。ここはGoogleフォームなどで代用できます。

スクリーンショット 2021-11-02 18.51.38

上から、「認知」「利用」「頻度」「興味」の4観点で質問しています。

Step.2:9セグマップ作成

スクリーンショット 2021-11-02 18.51.00

実際に作成したLFK Cafeの9セグマップです。

週に2回以上利用した人 → ロイヤル
月に1回以上利用した人 → 一般
1ヶ月以上利用していない → 離反
利用したことがない → 未購入
LFK Cafeを知らない → 未認知

このようにユーザーが5分割されて、さらに興味の観点で積極/消極で分けて9分割されました。

「週に2回以上使ってくれているヘビーユーザーが15%いるんだ」
「月に1回以上使ってくれている人は出社したらLFK Cafeを使ってくれるんだな」
これだけでも、有用な情報が見えてきました。

Step.3:無料クーポンの配布

ここから9つのセグメントのバランスを均等に保ちながら、抽選で200名に130円のドリンク1杯無料クーポンを配布しました。

クーポン作成と利用にはLINE公式アカウントのクーポン機能を使いました。

スクリーンショット 2021-11-02 19.04.16

LINE公式アカウント内の管理画面でこのようなきれいなクーポンを簡単にユーザーに送ることができます。

さらに、クーポンを開封および利用したユーザーの数も自動的に記録してくれます。

画像8

以下の図は、今回のクーポン施策の配布、開封、使用ユーザーの合計をそれぞれ100%とした場合の、9セグマップの各セグメントの占める割合をグラフにしたものです。

スクリーンショット 2021-11-02 19.06.54

クーポン配布において「ロイヤル+一般」割合は約50%でした。これに対し、開封および使用の割合で見ると「ロイヤル」「一般」が多くなっていることがわかります。

つまり「ロイヤル」「一般」とアンケートで分類された人はちゃんとクーポンを使用してくれたということになり、9セグマップが意図した形で機能してくれたことになります。

Step.4:アンケート実施2回目

再度アンケートを実施することで、前回のアンケートとの比較ができ、クーポン施策がどうだったか確認することができます。

スクリーンショット 2021-11-02 19.25.09

今回の実施時期が緊急事態宣言下でフルリモートの方が多かったたこともあり、全体としして「ロイヤル」「一般」が減少し、「離反」ユーザーが増加しました。

しかし、クーポン配布ユーザーにおいては「ロイヤル」「一般」がほぼ横ばいに踏みとどまるという結果が見えます。一方でクーポン未配布ユーザーでの「離反」の増加が顕著に可視化されました。

こうして無事に9セグマップによって、ユーザーのサービス内での細やかな動きを確認することができました。

今後、色々な施策が試せるようになる

今回、LINE Cafeを9つのセグメントに分解できたことで、例えば以下のようなことがこれからできるようになりました。

離反_積極 → おかえりクーポン ドリンク3杯無料 ⇒ リピート促進
未購入_積極 → お弁当セットでお得クーポン 総額600円 ⇒ 初回購入

その他にも競合サービスとクロスで分析することで

ローソン × ロイヤル_消極 → LFK Cafeとの使い分け ⇒ 利用用途把握
スタバ × 離反_消極 → LFK Cafeに足りないものは? ⇒ 競合との比較

聞きたい層に対して、ピンポイントにヒアリングをかけることができるようになり、色々と施策の可能性が見えてきました。

LINE公式アカウントと9セグマップは好相性

最後に、LINE公式アカウントにはアンケート作成配信のための「リサーチ」機能クーポン作成配信のための「クーポン配信」機能があるので、9セグマップによる施策実施に必要な作業を大幅に簡略化することができます。

ぜひご活用いただければ幸いです。

以上、ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?