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新卒2年目データ分析者メガベンチャー転職の答え合わせ

はじめに

2021年11月12日をもって新卒入社した中小企業を1年7ヶ月で退職し、メガベンチャーへデータサイエンティストとしてジョインしました。
その一部始終及び、1ヶ月半ほどの新天地での労働を踏まえ、転職してどうだったかを綴っておこうと思います。
ファーストキャリアでデータ分析者を選んだ文系出身人間が歩めるキャリアの一つとして参考になればとても嬉しいです。

お前なにもんだ?

こういうやつです。
大学入学:文学部
大学3年:観光科学課
修士:観光科学(消費者行動系の研究)
ファーストキャリア(2020年4月〜2021年11月):調査会社のデータアナリスト
現在:ITメガベンチャーのデータサイエンティスト

就職するまで

データ分析のルーツは観光科学課時代。
多変量解析をメインとした消費者の分析を行っていたのですが、当時から漠然と「人の行動に関するデータ分析を仕事にしたい」と思ってました。
加えて研究活動で調査票設計やリサーチデータの解析が身近だったこともあり、結果的にその経験を活かす形での就職となりました。
そんな中前職を選んだのは、後に直属の先輩となる方との出会いがきっかけでした。
当時、正直就職活動がうまくいっていませんでした。新卒でデータ分析職として募集する門戸は広くない中で、データ分析専門職を志望するには実績も乏しければキャリアビジョンも定まっておらず、面接で落とされ続ける日々。
そんな中たまたま訪れた1dayインターンでその方と出会ったのですが、何とその会社から内定をいただきました。正直最初は行くか迷いました。会社としての志望度は正直そんなに高くなかったからです。
最終的にその会社に入社することにしたのですが、決め手は「社会人の最初に誰のもとで働くと自分の臨む成長を獲得できそうか」でした。もう時効だと思うので告白しますが、これまた偶然その方のブログを見つけたので読み漁っていて、その方のもとではデータ分析のスキルだけでなく、データ分析官としてのキャリアに関する考え方やその積み上げ方など多くを学べる気がしたのです。

ファーストキャリアどうだったか

よかったこと
1.配属ガチャなどに狂わされることなく、やりたい職種でキャリアをスタートできた。
2.「リサーチ」それ自体は扱っていて楽しかった。
3.働きやすい環境だった

1,2はそういうことです。今になって振り返ってみると随分といい加減な就職活動をしていたにも関わらず、やりたい「職種」とのミスマッチは少なかったように思います。
3は、件の先輩の仕事の振り方が私のやり方に合っていたこと、研究色の強いテーマにも取り組ませてもらえたこと、所属するチームでは技術や学びに貪欲な方が多かったことが挙げられます。

悪かったこと
1. データ分析の先にある意思決定やビジネス動向に絡めなかった
2. 調査データだけを扱うことへの限界を感じた
3. 自分の市場価値への不安にさらされていた

受託系分析企業にありがちな「分析結果に対するFB先であるビジネスとの距離の遠さ」に対しての不満・不安が強くなっていたのは間違いありません。2に関しても同様の理由で、データ分析が価値を生み出すためには調査データ「だけ」を扱うのは不十分ではないかと感じていました。
つまり、これらから言えるのは僕にとってのデータ分析は「価値を生み出すための手段」だったということに気づいたということです。そうなったときに、データ分析のための理論的スキルだけでは不十分で、ビジネスの現場での課題感をデータ分析技術で解決できることが僕が考える「市場価値」だと思いました。前職はそういう意味ではベストではなく、上記で定義した「市場価値」を担保できないという不安にさらされていました。

活動のきっかけ

最初は「自分の市場価値を測る・知る」ための手段の1つでした。
というのも一応専門職的な採用にも関わらず給与水準は同期と変わらず、原則年功序列の昇給制度だったので、外ではどれくらいの評価を受けるのか知り、2年目からの給与交渉の武器にするくらいのつもりでした。

活動で意識したこと

次の2つのバランスを取れることを考えていました。
1. 自分をより高く評価してくれる
2. やりたいことか
3. データ分析をビジネスインパクトに(なるべくダイレクトに)結びつけられるか

1は単純明快、「給料が増える会社を選ぶ」ということです。ただここで「単に給料が1番高ければいい」とは考えないようにしましたし、「前職に残る」という選択肢もそれなりのウェイトで持っていました。ここには2の「やりたいことか」という基準が背景にありました。正直前職での職種、業務にはある程度満足していたので、それを軸にできないなら移る意味はないかなと思っていたので。
3は上で書いた通り、自分が目指す「市場価値」に対しては必要な要素と考え、応募企業選びの基準としていました。(要は事業会社のデータ分析職にある程度絞りました。)

転職してどうだったか?

初めてエージェントと面談したのが2021年1月末でしたので、そこから転職に至るのに約9ヶ月、途中中断期間もありつつ、結構長めにやっていたかなと思います。
ただ個人的にはそれくらい時間をかけていろいろなものと向き合ってよかったと思っていて、少なくとも現時点では「前職の方が良かった」的な後悔はありません。
むしろ広告・マーケティング領域に関する統計的アプローチ・機械学習アプローチの活用に関する研究成果への貢献を期待されていることなど、大きなモチベーションとやりがいが生まれました。
加えて年収も1年目の2倍に跳ね上がり、評価という意味でも満足いく結果になりました。

「失敗しないジョブチェンジ」僕にとっての正解

1. 「転職する」ことを目標にしない
時には「転職しない」ことも重要だと思います。活動は辛いです。「早く終わらせたい」と何度も思うことでしょう。しかし、転職した先で今より幸せになれなければ意味がありません。今より納得できる環境でなければ意味がありません。個人的にはジョブホッピングに走るより、行きたい環境に行けるまで挑み続けるのがいいと思いました。一番大事なのは、「自分が一番納得いく意思決定をする」ことです。人生の選択の責任は自分でとるしかないんです。

2. やりたいこと、ビジョンを決めすぎない
1と真逆に近いことを言ってます。
僕が今回大事にした考え方は、
・今の時点のビジョンなんてどうせ変わる
・行った先で何を獲得できるかを見極める
・それが自分にとって有益に扱えるものであれば、その環境を選ぶ
ということです。
要は、人間なので選択を間違うし、想定外が起こらない訳が無い。受け身になってしまうと選択の間違いや想定外に対応できなくなるから、想定外があったらあったでどう今後に活かしてやるか、と考えるということです。そうすると検討すべき問題は「そこで獲得できそうなことが次に活かせそうか」ということになるのですが、こっちの方が幾分納得感のある答えを得やすいのではないかと思います。

後半データ分析者というより一般的なキャリア論みたくなっていた気が。。。まあいいか。
冒頭でも述べましたが、誰かしらの原動力とか、何かの参考になれば幸いです。


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