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散歩と朝露

犬の散歩に出かけ
短く生えた草むらを抜け
川沿いを歩き
肥料屋の脇に出る

朝陽はそこから抜けるように
ここに差して来て
ぼくと犬を照らす
ぶるっと犬は身震いする

ふと足元に冷たさを感じ
ジーンズの裾を触ると
濡れている

青い靴も濡れ
細かい草の破片がびっしり付いている
あの草むらでついたのか

人生は逡巡と後悔を繰り返し前に進む

そこをかきわければ
朝露でいっぱいだ

ぼくが立ち入るまでは
宝石だったんだ
朝露も

その
草を踏み抜け歩いてきたんだ