春きたる
春きたる
病のような静けさで
ベッドに
散る
白き菊の花びら
目眩
過ちて落ちたかのような
小さな蛾が
シーツの皺で出来た山脈に挑んでいる
その花びら花びら
菊の花よ
いくら居ずまいを直そうとも
菊の花びらは散ったままで
そこを飛ぶことを忘れた
蛾は
這ってゆく
病のような静けさの中
春きたる
病のような静けさで
ベッドに
散る
白き菊の花びら
目眩
過ちて落ちたかのような
小さな蛾が
シーツの皺で出来た山脈に挑んでいる
その花びら花びら
菊の花よ
いくら居ずまいを直そうとも
菊の花びらは散ったままで
そこを飛ぶことを忘れた
蛾は
這ってゆく
病のような静けさの中