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古縄

悲しみをぶちまけたような
秋の空
どこまでもどこまでも
いっちまいそうな
悲しみの空の下

古縄で結われた埃を被った
新聞の化石を始末する

固く固く結ばれた
古縄が手のひらに食い込んでさ

始末つけなきゃいけない
年月をまるごと抱えて

青というにはあまりにも
澄んだ色を見上げて

縄で縛られた囚人の手の
ひらは痺れている

さて、これを引き取ってくれる
古新聞の回収業者はいつ来るか

話し相手の居ない
路地裏で誰かにしきりに語りかける