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季節の階段を

季節に階段があるとするならば
この夏の終わりは何段目だろうか

上っているのか下っているのか
佇む我が目に飛び込んで来たのは
階段を駆け上がっていく
幼き日の我

あの寺の石段を上る
姿

鬱蒼とした木々の中の闇に
飛び込んで行く

煌々と蒼きまぼろし

梵鐘をうつ手を
離して