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中国・四国地方への旅行プランを作ろう【教育版桃太郎電鉄】


小学校教諭のsmyle(スまイル)です。
昨年度は6年生を担任していました。


昨年度の2月の末、社会科は教科書の学びを終え、
数時間分、授業時数に余裕がありました。

そこで、
「教育版桃太郎電鉄」を導入しました。




「桃鉄」で日本地理を学ぶ


同じような方も多いと思いますが、
私は「桃太郎電鉄」で日本の地理的知識を
身につけたクチです。

都道府県の位置関係や距離感はコレで覚えたし、
北海道の素敵な地名たちはコレで覚えたし、
出雲は出雲そば屋さんだらけなんだろうし、
とにかくゲームという「遊び」を経て
たくさんの「学び」を得ていました。


それがなんと、一昨年度に
「教育版」の桃太郎電鉄がリリースされ
普通の公立学校で、申請さえすれば
利用できることになりました。

(「教育版桃太郎電鉄」の詳細はこちら ↓ )


一昨年度、四年生で導入したときは
手探りな部分も多かったので、
単純に"お楽しみ"の活動として取り入れました。
また4年生は社会科で都道府県を学ぶので、
「自分が選んだ都道府県の特産品を紹介しよう」として、
スクショしたゲーム画面を提出させたりもしました。


そうだ、中国地方に行こう。


そして昨年度、
「桃鉄」をどのように学習に絡めようかと考えました。

卒業を間近に控えたこの時期、
卒業を機に県外に転出してしまう子が
クラスに3人居ることが分かりました。
しかも偶然にも、3人とも
「中国地方」に関わる転出だということ。

そこで、
「中国地方への旅行プランを考える」
ことをゴールに設定しました。

この活動をすることで、転出する彼らも
その地に足を踏み入れる前に
あらかじめその地域のことを知ることができるし、
残る子たちにとっても、
もし本当に転出先の地を訪ねることになったら
その時の参考になるでしょうし。


「桃鉄」学習計画(全6時間)


学習計画は以下のようにしました。

【ミッション】
 あなたは、旅行会社に勤めています。今回「◯◯県の中学生」から依頼があり、中国地方1泊2日の旅を計画してもらいます。依頼者が満足するような旅行プランを考えましょう。

①好きな地域を選んで、桃鉄も操作に慣れる。
②「中国地方」を旅してみる。
 ※地名、地形、特産品、観光地などを確認。
 ※移動距離や交通手段も確認。
③旅してわかった「中国情報」をロイロノートで共有。
 ※メモ書き、スクショ
④中国地方の旅行プランを作成する。
 ※班で協力して作る。
 ※山口県か広島県には必ず立ち寄る。
  (転出する子たちの行き先が山口と広島だったので)
 ※プランの推しポイントを必ず記載する。
⑤プレゼンは1人1人が友達に行う。
⑥最終投票をして、ベストプランを決定! 

最終投票の流れは、
①旅行プランプレゼン(7分)
 →一言感想を贈ろう!
 →全チームから聞こう!
 →全チームから聞けたら、2周目大歓迎!
②投票(ロイロ)→発表!
としました。

子どもたちからも質問があり、条件として整理したのは、
・費用は特に上限なし(ただし中学生なので現実的な範囲で)
・旅行者一行の人数の想定も、各班に一任
としました。


作成アプリはもちろん「Canva」


パンフレットづくりに使うアプリは、
特に指定はしなかったのですが、
ほとんどの子が「Canva」を使っていました。

私も以下の画像のようなサンプルを作ったのですが、
使用アプリはもちろん「Canva」です。

デザイン性で、右に出るアプリはないですね。

満喫広島プラン
満喫長崎プラン

ちゃんと、桃鉄の駅、
桃鉄の物件を踏まえた内容にしています。


話は逸れますが、
私は、10年以上前に一人旅で日本中の都道府県を訪ね
「沖縄県」以外は踏破しています。

ですから、中国地方も
広島の原爆ドームに行ったり、
山口の下関でフグを食べたり、
島根県の宍道湖近くで、持参した折り畳み自転車でサイクリングしたり
いろいろ行っています。
桃鉄のおかげで、また旅に出たくなりました。



「桃鉄」は楽しい


桃鉄の学習を終えてみて、
まず何より、どの子も高い関心をもって取り組んでいたのは
「桃太郎電鉄」というゲームがもつ魅力に他なりません。

楽しみながら、知識が身に付いていく、
日本という郷土に興味をもっていく、
「今度○○に行ってみたいなあ!」という声が聞こえる。

プレイするだけでも得るものはいろいろありますが、
デザイン次第で学びの可能性も多分に秘めていると思います。


実は、物件名や価格の編集ができる機能が
昨年末に追加されており、

その機能も活用しようと思っていたのですが、
自力での試行ではうまく使えなかったので、
その機能は使わずに学習を組んでみました。

次こそは、
物件編集機能を使った学びに
チャレンジしてみようと思います。

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