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1000日チャレンジ 643日目 英語でアメリカ史を読む「A Little History of the United States」(28. Luck or Pluck?)

ゴールまで357日

★BMI:24.0

◎James West Davidson著『A Little History of the United States』(Yale University Press; Reprint版 (2016/9/13))を読みながらアメリカ史を勉強する。
28. Luck or Pluck?
(要約)
南北戦争後の急速なアメリカの拡大を24章から27章からで見てきたが、その間、連邦政府の役割については、ほとんど触れられていない。アメリカでは建国以来、フランス語で「レッセ・フェール(自由放任)」という言葉が唱えられていた。すべての人間にチャンスは平等にあり、努力は報われると。そして、ダーウィンの進化論は、その考え方を後押しすることになった。つまり生物も人間も、最適なものが生き残るのだと。そのため政府による介入をよしとはしなかった。イギリスの思想家、ハーバード・スペンサーは、適者生存を生物の進化に限らず、社会学や倫理学にも応用した。鉄鋼業界の大物経済人・カーネギーは彼を信奉した。一方で、雇用者と労総者の争いは、時に激しい紛争になったが、そのような事態にいたって政府は雇用者側に立って労働者の蜂起を鎮圧した。恐慌になり事態はさらに悪化し、オハイオ州の実業家ジェイコブ・コクシーは、政府がするべきことがあると訴え、ワシントンでもデモ行進を行った。彼らは自分たちを「キリストの共同体」と称した。しかし、警官たちはこのデモ隊を暴力で鎮圧し、コクシーは拘束された。大きくなったアメリカで、放任主義以外のものが必要とされていたのは明らかだった。

exaggeration;誇張すること、fiery;燃えるような、scrape;困難な状況、improvement;改良、scruffy;みすぼらしい、bootblack;靴磨き人、woodpecker;キツツキ、repulsiveness;ひどく不快な、sneaking;こっそりやる、potshot;手当たり次第に撃つこと、distress;苦悩、悲嘆、militia;民兵、legal tender;法定通貨(money that can be legally used to pay for things in a particular country)
laissez-faire;(フランス語)自由放任主義、自由競争主義(the policy of allowing private businesses to develop without government control)
porridge;かゆ(水または牛乳でオートミールなどを煮た粥状のもの)(a type of soft thick food made by boiling cereal in milk or water)

◎米国における自由競争的な思想の背景に、ダーウィンの進化論が影響していたという話はとても興味深かった。現在にもつながる、小さな政府か、大きな政府かの対立の根っこにあるものを、少し垣間見られたような気がする。

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